数年前まで、日本で普段使う携帯の多くは海外で使えなかった。ケータイを海外でそのまま使えるのはごく一部の機種とユーザーに限られていた。
しかし2008年現在、普段使うケータイをそのまま海外でも利用できる「国際ローミング」サービスに対応する機種がかなり増えた。中には自分のケータイが海外対応と気が付かずに利用している人もいるかもしれないが、各事業者の国際ローミングサービスは一部を除き、音声通話に加えパケット通信も利用できるようになっている。
今回は「北京オリンピック観戦」をテーマに、中国でケータイがどう使えるのかを試す。国際ローミング対応機種であれば、北京にいながら、日本で使うのと同じようにメールを送受信したり、観光情報などにアクセスして情報を収集することも可能である。
ではどの端末が海外でそのまま利用できるだろうか。各事業者別の対応状況の概要は下記の通り。最新情報やサービスの詳細は各事業者の案内サイトも参照してほしい。
FOMA「WORLD WING」対応機種で利用可能。ただし、中国の通信方式は現在GSM方式のみのため、905iシリーズ以降など「3G+GSM」対応機種で利用できる。そのほか、SIMPUREシリーズなど一部の機種もGSM方式に対応する。
自分のケータイが中国(GSM)非対応機種の場合は、海外対応FOMA端末をレンタルし、自分のFOMAカードと差し替えることで、普段の電話番号とメールアドレスを海外でそのまま利用できる。なお、6月1日からWORLD WING向けのレンタル端末を「N705i」(amadana white)に変更するとともに、レンタル料金も改定する。事前予約した場合のレンタル料は、従来の105円/日から315円/日になる。
「世界対応ケータイ」に対応したソフトバンク3Gケータイが海外での3G/GSM通信に対応し、そのまま中国で利用できる。
なお、ドコモのFOMAと同様に自分のケータイが中国(海外)非対応の場合は、海外対応の端末をレンタルできるサービスもある。その場合、自分のソフトバンクUSIMカードを差し替えることにより海外で利用できる。レンタル機種は「703SH」(2008年5月末現在)、レンタル料金は840円/日。
auの国際ローミングサービスは前述の2社とは若干異なり、複数のパターンがある。
レンタル機種は「W62S」「NOKIA 6070」「NOKIA 5070」など。レンタル料金は315円/日(30日まで)、1323円/週(31日以降)。申し込みジム手数料525円/件、補償料(任意)1端末210円/日。
国際ローミングサービスは提供していない。海外で契約したプリペイドSIMカードに差し替えることで、そのまま利用できる機種(EMONSTER)がある。(2008年7月11日追記:7月29日に開始)
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