「F906i」は、こうして前モデルより2.3ミリ薄くなった

» 2008年05月30日 16時58分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 富士通は5月30日、ドコモから6月5日に発売予定の「F906i」の内覧会を開催し、同端末の薄型化を実現した技術について説明した。

 F906iは検索機能や3軸の加速度センサーなどの新機能を搭載したにもかかわらず、前モデルの「F905i」に比べて2.3ミリ薄くなっている。「新たなパーツの導入やレイアウトの見直しなど、細かい工夫の積み重ねで、18.7ミリという薄さを実現した」(説明員)

Photo Web検索や端末内検索をすばやく行える「F906i」。Adobe Flash Lite 3.0を搭載し、10MバイトまでのFlash動画をフルブラウザ経由で閲覧できる。YouTubeの動画も10Mバイトまでのものなら視聴できるという

背面パネルをアルミからステンレスへ

 薄型化のポイントの1つは、背面上部のパネルを従来のアルミからステンレスに変更したことだ。ステンレスはアルミに比べて約2倍の強度があり、「アルミより高級感を出しやすい」というデザイン上のメリットもあったと説明員。この変更で、0.3ミリ薄くなったという。

Photo 背面上部のパネルを従来のアルミからステンレスに変更した

スイングモジュールの高さを抑える

 ディスプレイ部を90度回転させると、ダイヤルキー部は縦画面の利用時そのままに、横長画面で各種コンテンツを利用できる――。これが富士通のハイエンド端末でおなじみのヨコモーションだ。

 F906iでは、このヨコモーションを支える「スイングモジュール」の構造を工夫し、モジュールの高さを抑えたことで、背面側の薄型化を図っている。「メインディスプレイとCPUをつなぐケーブルを細くし、スイングモジュール自体の高さを従来より低く抑えることで、背面側ボディを約1ミリ薄くできた」(説明員)

 また液晶パネルも、従来の厚さ0.63ミリのものから0.5ミリのものに変更し、ディスプレイを囲む板金と樹脂を一体成型することで、強度を保ちながら薄型化を図った。

Photo スイングモジュールに細いケーブルを採用し、構造を見直した(左)。ディスプレイ部は一体成形(右)

基板の薄型化とレイアウトの見直しでダイヤルキー側ボディも薄く

 ダイヤルキー側のボディは、従来より薄い、新たなフロント基板を搭載することで薄くなったと説明員。「従来の基板は0.6ミリだったが、F906iの基板は0.43ミリ」(説明員)。さらにバッテリーやパーツのレイアウトの見直しも薄型化に貢献したと話す。

 また、F906iは7色から選べるダイヤルキーのバックライトが特徴の1つとして挙げられるが、ここにも一工夫している。ダイヤルキー部全体が光るため、LEDをたくさん入れているように思えるが、搭載しているのは3色LEDが2つ。最下段のキーの下に搭載したLEDの光を導光板で拡散させてキー全体が光るようにしている。

 キーをむらなく光らせるために、各キーには反射を調整する細かい粒状の加工を施している。「手前側(TVキー、サーチキー、マルチキー側)には粗い粒状、奥側(発話キー、クリアキー、終話キー側)には細かい粒状の加工を施し、反射の具合を調整することで、むらなく光るようになっている」(説明員)

Photo ダイヤルキー側ボディ(左)。ダイヤルキーのバックライトは2つの3色LEDの光をキー全体に導光している(中)。キーに粒状の加工を施すことでむらのない光り方を実現。手前側キーの粒子が粗くなっているのが分かる(右)


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