5分で分かる、先週のモバイル事情6月14日〜6月20日

» 2008年06月23日 20時25分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

KDDIと三菱東京UFJ銀行の「じぶん銀行」、7月中旬にサービス開始

Photo 「じぶん銀行」のロゴを披露するKDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏(左)とじぶん銀行 代表取締役社長の中井雅人氏(中)、三菱東京UFJ銀行 頭取の永易雅人氏(右)

 KDDIと三菱東京UFJ銀行が共同設立した「じぶん銀行」が7月中旬からサービスを開始する。6月17日に銀行営業免許を取得したことを受け、KDDIと三菱東京UFJ銀行、じぶん銀行のトップがサービスの概要や方向性について説明した。

 じぶん銀行のサービスは、au、ドコモ、ソフトバンクモバイルの3キャリアとPC、電話(音声)の3つのチャネルを通じて提供するが、PCや電話は補完的な位置づけ。モバイルネットバンクとして、“モバイルならではの使いやすさと利便性”を追求したサービスを目指す。また、KDDIが出資していることからauユーザー向けには、アプリ版通帳や電話番号で振り込みできる「ケータイ番号振り込み」など、他キャリア向けにはない特別なサービスを用意する。

 KDDIと三菱東京UFJ銀行はじぶん銀行の事業を通じて、通信事業、メガバンクというそれぞれの事業のシナジーを追求していきたい考え。三菱東京UFJ銀行 頭取の永易雅人氏は、「KDDIと三菱東京UFJ銀行が、これまでそれぞれの分野で培ってきたノウハウと事業基盤を結集すると、個人の顧客のより便利で快適な生活の実現に役に立つ新たなモバイルネット金融事業を実現できる」と話している。

 KDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は、じぶん銀行について「KDDIの中期的経営目標の“チャレンジ2010”において、新規事業を創出することで事業領域の拡張と持続的な成長を目指す中、新規事業の中核として(じぶん銀行を)位置づけている」(小野寺氏)と説明。じぶん銀行の中井雅人社長は、同行が目指すサービスについて「“ケータイに銀行をビルトインする”というのが基本的な考え方で、手元のケータイがそのまま銀行になるイメージ。店舗に行って手続きをしたり、ATMでお金をおろしたり入金したりする代わりに、いつでもどこでもケータイで簡単・安全に取引ができる」と話した。

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CommunicAsia 2008開催、Samsungの「OMNIA」に注目集まる

Photo Samsung電子の全面タッチパネルケータイ「OMNIA」

 シンガポールで6月17日から20日にかけて、ワイヤレス・通信関連の業界イベント「CommunicAsia 2008」が開催され、通信キャリアやベンダーが最新技術を披露した。

 注目を集めたのは、AppleのiPhone 3Gと同じ日に発表されたSamsung電子の「OMNIA」。Microsoft Windows Mobile 6.1 Professionalを搭載した全面タッチパネルのOMNIAは、ビジネス利用とエンタテインメント利用を両立させたオールインワンモデルという位置づけの端末。同社グローバルマーケティンググループ・モバイルコミュニケーション部門の部長、ヤンヒー・リー(Younghee Lee)氏は、「あらゆる機能を1つの端末に詰め込んだ“All in One”、そしてマルチメディアやインターネットの利用をシームレスに提供する“Infotaimnent”カテゴリの製品」と胸を張る。

 iPhoneと同じ日に発表され、形も似ていることから比較されがちな両端末だが、開発コンセプトやユーザー層は異なり、「比べることに意味はない」とリー氏。UIについては、OMNIAの機能を最大限に引き出せるUIを考えた結果がタッチUIだったとし、“どのUIが優れているか”と考えて採用したのではないと話している。

 イベントにはほかにも、LG電子のタッチパネル端末「Secret」が登場。Nokiaはシンガポールで開催したプライベートイベント「Nokia Connection 2008」で、「Eseries」の最新モデル「E66」と「E71」を披露した。

ソフトバンクモバイルら7社、NFCケータイの実証実験

 ソフトバンクモバイル、マスターカードワールドワイド、ジャムアルト、オリエント、Samsung電子、日立製作所、日本ヒューレット・パッカードの7社は6月16日、NFCケータイによるフィールド実証実験を千葉県浦安市にある複合商業施設で開始した。

 実証実験は関係者のみが参加し、今後4カ月間にわたって実施。ジェムアルトのNFC-USIMにマスターカードのPayPassPayPassアプリケーションを搭載し、NFC-USIMを差したNFCケータイで店舗などに設置される対応リーダー/ライターで決済を行う。実証実験では、支払いの安全性や実運用上での課題検証、サービスプロバイダによる効率性向上についてを検証する。

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