富士通製のドコモ端末「F90xi」シリーズといえば、最近では大画面のヨコモーション機構が注目を集めているが、“F”のお家芸である強力なセキュリティ機能に魅力を感じる人も多いだろう。
最新モデルの「F906i」では、さらにセキュリティが強化され、利用者の安心・安全の確保に磨きがかかっている。この端末のセキュリティがどこまで進化したのかを試した。
F906iは、ワイドVGA(480×864ピクセル)対応の3.2インチディスプレイを採用し、ディスプレイ部を90度回転させると横ワイド画面で利用できるヨコモーション機構を備えたハイエンドFOMA。指紋センサーによるセキュリティ機能を備え、厚さも前モデルの21ミリから18.7ミリまでスリム化された、“F”の最新モデルだ。
F906iには、プライバシーモードという名称の個人情報保護機能が用意されている。前モデルのF905iで保護できる情報が大幅に増え、F906iでは使い勝手を中心にさらなる機能強化が図られた。保護できる情報は以下の表の通り。シークレット属性をオンにした情報がプライバシーモード有効時に保護される。
情報を保護する方法は項目ごとに設定でき、一部の項目を除いて2つの方法から選べる。「認証後に表示」では、プライバシーモード有効時でもシークレット属性をオンにした情報(データやフォルダ)が一覧に表示される。アクセス時には認証を求められ、クリアすると情報にアクセスできる。これはつまり、データを保護していることを隠さない方法だ。認証時に指紋センサーを使える点がF906iの特徴だが、データの保護方法としてはごく一般的なものだ。
「〜を非表示」に設定した場合は、プライバシーモード有効時にシークレット属性をオンにした情報はまったく表示されなくなる。例えば電話帳なら登録データ単位、データフォルダのデータならフォルダ単位で、シークレット属性をオンにしたデータが非表示になる。シークレット属性をオンにしたデータを表示するには、事前にプライバシーモードを無効にするか、シークレット属性をオンにしたデータが隠れている一覧でクリアキーの長押しを行い、プライバシーモードを一時解除(待受け画面に戻るまで有効)する。画面上からは基本的に、プライバシーモードが有効であることは分からないので、プライバシーモードの解除手順を知らない限り、データが隠されていることは分からない。
音声の発着信履歴やメール(以下、iモードメールとSMSを指す)、メールの発着信履歴は他の情報と異なり、アドレス帳データとの連動で保護される。「指定電話帳非表示」に設定すると、シークレット属性をオンに設定したアドレス帳データの電話番号やメールアドレスでの音声発着信履歴、送受信メール、メール発着信履歴は、プライバシーモード有効時には一覧に表示されない。
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