全20色というかつてない豊富なカラーバリエーションで登場した「PANTONEケータイ 812SH」。その後4色のバリエーションを加え、24色の中から自由に色が選べる端末として、また価格も手ごろな製品として人気を博した。その人気モデルの後継機種として登場したのが「PANTONE Slide 825SH」だ。
ボディカラーは全8色と、24色だった前モデルに比べると、少なくなっているが、説明員によるとこれは「825SHが女性をメインターゲットに設定し、女性向けのポップでカラフルな色遣いをチョイスした結果」だという。カラーはブラック、ホワイト、ピーチピンク、ローズレッド、ディープバイオレット、アクアブルー、ライムグリーン、レモンイエローとなっている。
前モデル812SHとのもっとも大きな違いは、本体がスライド式になったことだろう。スライドに力はいらず、女性でも親指1本で簡単に本体を開けることができる。ダイヤルキーは「AQUOSケータイ 923SH」などと同様、発話/終話キーがクリアキーの横に移動しており、左下と右下のソフトキーと入れ替わった。これまでソフトバンクモバイルのシャープ端末のみ特殊なキー配置になっていたのだが、国内で一般的な配置に合わせてレイアウトが変更された格好だ。
スライドを閉じるとダイヤルキーや十字キー、ソフトキーはすべて隠れる仕様だが、「FULLFACE 2 921SH」のようなディスプレイ面横のタッチセンサーなどは備えていない。
ディスプレイは2.8インチワイドQVGA(240×400ピクセル)のNewモバイルASV液晶だ。本体にはモーションコントロールセンサーを搭載しており、端末を縦にすれば、画面が自動的に縦表示に、横にすれば自動的に横表示になる。また、本体を振ることで、あらかじめ設定した機能を起動することも可能だ。そのほか、ワンセグ視聴中のチャンネル切り替えや画像表示時のズームイン/アウトといった操作も行える。スライドを閉じた状態では、側面のボタンを使っての操作に加えて、このモーションセンサーを活用することでさまざまな操作が可能になる。
825SHのおもしろい機能としては、「見せかけ着信」がある。これは、右側面の発話キー(上から2つ目)を2回押すと、着信音とともに画面上に名前と電話番号が表示されるというもの。もちろん実際に電話がかかってきてるわけではなく、周囲に着信があったと思わせるためのものだ。au端末にある「フェイク着信」と似た機能といえる。
全体的にやや丸みを帯びたデザインで、持った感じの印象も柔らかい。GPSは非搭載ながら、必要な機能はほぼ網羅されており、コンパクトなスライド端末を求めるユーザーは注目の1台といえるだろう。
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