次は室内編。
白熱灯下の作例は、ミニカーの真っ赤であるはずのボンネットや屋根の色がかなり変わってしまった。うーん残念。
マクロは前述したとおり、マクロモードなどにわざわざ設定せず、そのままでここまで寄れる。
最後に防水っぽいのを。
噴水に手を入れて濡れながら撮ってみた。晴天時の昼間ということでシャッタースピードも超高速(1/700秒)になったため、水がピタっと固まっているように見えるなかなか楽しい写真になった。
G'zOne W62CAのカメラ機能は、専用の[カメラ]キーがなく、メニューかショートカットメニューから起動して壁紙モードとデジカメモードのどちらかを選ぶ。
壁紙モードは縦位置での撮影、デジカメモードは横位置での撮影。内部にいろいろセンサーを持っている(モーションセンサーもある)のだから、撮影時のカメラの方向を検知して、縦でも横でも撮れるようにしてほしかったがその機能は備わっていなかった。残念だ。
起動速度はなかなか速い。約2秒でさっと起動する。デジカメモード時はボディを横に構えるわけだが、シャッター用のサイドキーはない。そのため、横向きに構えた時も決定キーでシャッターを切る。
撮影機能はかなりシンプルだ。
2008年春モデルの「W61CA」は“EXILIMケータイ”でないにも関わらず、EXILIMケータイ W53CAに通じる高いカメラスペック(EXILIMエンジン for mobileや6軸手ブレ補正、高感度モード、ナイトビジョン撮影、9ポイントAFなど)を備えていたが、G'zOne W62CAはそこまでハイエンドなものではない。AFは中央のみだし、手ブレ補正もない。
少し譲って、画素数は有効197万画素でも構わない。でも、カシオ端末らしい高度な機能は入れてほしかった──。そこが一番残念な点だ。カシオ端末らしいのはベストショットくらい。カメラとしての機能は中堅クラスと思っていい。
ただ、その分機能がシンプルなので扱いやすいし、動作も軽いメリットがある。microSDへの記録も最高画質設定の2Mモード/Fineで2秒少々と高速。再生時のサムネイル表示も速く、さくさくと表示できるのはなかなか快適だ。へたに画素数が増やしたために動作が重くなって使いにくくなるのはケータイカメラとしては本末転倒であると思うので、動作部分に関してはバランスがよいとはいえる。
画質については、カシオというブランドゆえに、そして前機種がEXILIMケータイ W53CA、W61CAというハイエンドカメラ機能を備えたものだっただけに、「センサーは2Mだけどカシオ端末だからカメラ性能もそこそこいいはず」と思いこんでデジカメ代わりに使おうと思うとがっくりするかもしれない。実際、2Mモードで撮った写真をじっくりPCのディスプレイで見るといろいろ不満が出てしまう。
ただ、普通のケータイカメラと思って壁紙サイズほどで撮り、携帯のディスプレイで再生するのなら特に問題のないといえるものではある。その上、防水&タフネスケータイなのだからデジカメを気軽に出せないシチュエーションでも大きく活躍できるだろう。
2008年夏にカシオ端末を購入するなら、カメラ機能を重視するなら前機種のW61CAにした方が幸せ、防水&タフネス&G'z Gear重視ならW62CAですよ、という選択になるだろうか。
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