データ通信カードを装着して使えるモバイルルータ──サン電子「Rooster-G8.0」

» 2008年08月19日 23時11分 公開
[ITmedia]
Photo 「Rooster-G8.0」。データ通信カードは別売

 サン電子は8月19日、モバイルデータ通信カードに対応したモバイルルータ「Rooster」シリーズの最上位モデル「Rooster-G8.0」(SC-RS810G)を発表した。発売は9月24日で、価格はオープンプライス。実売価格は5万円前後になるもようだ。

 Rooster-G8.0は、WAN側にHSDPAデータ通信カードやCDMA2000 1x EV-DO Rev.Aデータ通信カードなどを装着することで、有線で回線を用意するのが難しい環境などでもLANをインターネットに接続できるモバイルルータだ。主に法人ユーザー向けに、有線回線の代替や有線回線に万が一のことがあった場合に備えたバックアップ回線、監視装置などの通信回線、モバイルVPN回線などに、3Gネットワークの高速なデータ通信を生かす手段を提供する。

 プロセッサにはMarvell製のOrion Processor(400MHz)を搭載しており、OSはLinux。将来的には特定用途向けルータやLinux Boxとしてのカスタム対応も予定する。LAN側に4つの1000BASE-Tポート(+1000BASE-Tのメンテナンスポート)を装備し、Jumbo Frameもサポート。WAN側はカードバス対応のPCカードスロットとUSB 2.0ポートを備え、PCカードタイプのデータ通信カードやUSB接続のモデムが利用できる。

 つまりWAN側は、イー・モバイルの「D02NE」や「D02HW」を使った下り最大7.2Mbpsのネットワークが利用できるのはもちろん、EM・ONEαなども接続可能。またドコモの「N2502」やKDDIの「W05K」にも対応しているため、IIJモバイルサービス/タイプDでドコモのネットワークを定額で活用したり、上り最大1.8Mbpsを誇るauのEV-DO Rev.Aのネットワークを利用したりもできる。もちろんソフトバンクモバイルの「C01SI」やウィルコムのAIR-EDGE[PRO]やAIR-EDGE、Two LINK DATAを使ったサービス、WILLCOM 03やW-ZERO3などを接続しての通信にも対応する。対応機種はサン電子のWebサイトで確認できる。

 データ通信カードの契約はユーザーが別途行う必要があるが、Rooster-G8.0はこれらデータ通信カードのドライバを持っているため、カードを装着してブラウザやTelnetで簡単な設定を行えば利用可能になる。

 ちなみに従来のRoosterシリーズは、自動販売機、POS端末、映像監視装置などに内蔵されており、耐ノイズ、耐静電気性能や、内蔵・無人環境での安定運用に必要な電源制御機能には定評がある。最新モデルとなるRooster-G8.0でも、これらの特徴は継承しているという。

Rooster-G8.0の主な仕様
製品名 Rooster-G8.0(SC-RS810G)
LANポート 1000BASE-T/100BASE-T/10BASE-T ×4ポート
メンテナンスポート 1000BASE-T/100BASE-T/10BASE-T ×1ポート
PCカードスロット 3.3V/5V両対応/CardBus対応 ×1ポート
USB USB2.0/HOST機能対応×1ポート
CPU Marvell Orion Processor(400MHz)
メインメモリ 128MB(DDR2)
フラッシュメモリ 16MB
外形寸法 38(W)×128(D)×165(H)ミリ
重量 約300グラム(本体のみ)
電源仕様 ACアダプタ
定格入力 AC100V (50/60Hz)
定格出力 DC1.5A (DC12V)
最大消費電力 12W
付属品 マニュアル、スタンド、ACアダプタ、ゴム足×4ほか
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