BlackBerryは、欧米で人気を博しているモバイル端末&サービス。国内ではこれまでドコモが法人向けに提供していたが、この8月からは個人での利用も可能になった。
ドコモが日本市場向けに提供するのは「BlackBerry 8707h」(以下8707h)。3G(W-CDMA)と2G(GSM/GPRS)に対応し、国内ではFOMAネットワークで利用することになる。端末自体は2年ほど前に登場したもので、当初はメールやブラウザなどの限られた機能のみが日本語化されていたが、今ではメニューなども含めたほぼすべてが日本語化されている
8707hは幅広タイプのストレート端末で、片手でも両手でも操作できる小型のQWERTYキーを搭載。通話やEメール、SMSの送受信に対応するが、iモードやiモードメールは利用できず、基本的には従来からドコモが販売しているスマートフォンと似たような位置付けになる。iモードは利用できないものの、フルブラウザが搭載されている点も同様だ。
端末価格は3万1500円と、スマートフォンとして見ればけっこう安価。手持ちのFOMA回線(USIM)を利用する場合にもこの価格であり、インセンティブなどは反映されていないようだ。
※初出時に、USBケーブルを使った充電はできないと記載されていました。お詫びし、訂正いたします
BlackBerryの最大の特徴といえば、やはりメール機能だ。個人で利用するには「BIS」(BlackBerry Internet Service)サービスに契約する必要があり、自動受信が可能な「〜@docomo.blackberry.com」のメールアドレスが提供される。さらに10個までのISPメールのアカウントを登録でき、メールの自動受信と送信が可能だ。
メール以外にもスマートフォンとしての機能を一通り備えており、WebブラウザやPIM、複数のBlackBerry端末間でチャットできるメッセージングサービス「BlackBerry Messenger」などの機能を装備する。Googleの各種サービスとの連携も強力で、GoogleマップやGoogle Talk、内蔵スケジューラーとGoogleカレンダーを同期するGoogle Syncなどが提供されている。
まずはメール機能を試してみようということで、ふだん利用しているISPとフリーメールのアカウントを複数設定した。メールはメールアドレスとメール用のパスワードの2つを設定するだけと設定は非常に簡単だ。BlackBerryのサーバ側でメールアドレスからメールサーバなどの設定を判断して自動設定するのだろう。
なお、Gmailはリアルタイムでのメール受信が可能で、実際、Gmailに届いたメールは、数秒程度のタイムラグでBalckBerry端末に届いた。通常の音声端末でも、ケータイのメールアドレスに転送すればほぼリアルタイムで送れるが、8707hではGmailとして届くのが便利だ。もちろん受信したメールに返信するとGmailのアカウントで送信され、Gmailとしてメールを新規作成して送信することもできた。
ドコモではGmail以外に4つの主要ISP(OCN、so-net、ぷらら、@nifty)を動作確認済みとしているが、これに含まれないspinnetのメールも問題なく送受信できた。
Gmail以外のISPでは、メールがメールサーバに到着してからBlackBerry端末に届くまで5〜10分程度のタイムラグはあるが、実用面で問題はなさそうだ。もちろん送信はほぼリアルタイムで行える。
次回は、8707hのちょっと独創的なユーザーインタフェースに触れたい。
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