ケータイで家族を見守る「次世代IT住戸向け遠隔制御・セキュリティサービス」MCPCモバイルソリューションフェア 2008

» 2008年09月08日 09時00分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 NTTドコモは、9月5日に行われたMCPCモバイルソリューションフェア 2008で「次世代IT住戸向け遠隔制御・セキュリティサービス」を展示した。参考出展ということで市販される時期については未定だが、新築マンションや一戸建て住宅はもちろん、住宅リフォーム市場への販売を目指すという。

photophoto ドコモの「次世代IT住戸向け遠隔制御・セキュリティサービス」

 このサービスは、すでにISPなどが提供している住宅の遠隔操作サービスを、ドコモの無線ネットワークと連携させたもの。端末の専用アプリからエアコンや照明、施錠、そしてIPカメラの操作が行える。また、美和ロックが提供するFeliCaチップを組み込んだドアを組み合わせ、おサイフケータイを自宅の鍵にすることもできる。

 鍵となるおサイフケータイは個人ごとに区別され、家族の外出と帰宅を記録。鍵の開け閉めといったログだけでなく、来訪者の有無やも確認でき、子どもやお年寄りの生活行動を見守ることもできるという。また、自宅内から登録された端末を検出できるず、家族全員が外出していると判断した場合は、自動で鍵をかけるオートロックなどのセキュリティ機能も備えている。

photophotophoto 美和ロック製のFeliCaチップ内蔵電子鍵。登録したおサイフケータイでしか鍵の開け閉めができない(写真=左、中央)。サービス用の専用アプリ(写真=右)

時速300キロメートルでもつながるFOMA

 そのほかドコモブースでは、「MobilePenサービス」やRIM製のスマートフォン「BlackBerry」、「A2502 HIGH-SPEED」「N2502 HIGH-SPEED」などのデータ通信カードといった、法人向け製品やサービスが展示された。

 中でも目を引いたのが「FOMAテレマティクスモジュール」「FOMAユビキタスモジュール」。ドコモは、国内トップフォーミュラカテゴリーであるフォーミュラニッポンに参加する「DoCoMo TEAM DANDELION RACING」チームと共同で、通信実験サイト「F-PROJECT」を展開している。

 F-PROJECTのサイトでは、レースごとにマシンの状況を伝えるリアルタイムテレメトリ配信を行っており、これを実現するのがDANDELION RACINGのマシンに取り付けられたFOMAモジュール。自宅に居ながら、マシンがサーキットのどこを走行しているのか、アクセル開度や速度、エンジン回転数、ステアリング角度、走行距離や走行時間を見ることができる。

 マシンに取り付けられるのは、FOMAテレマティクスモジュールを組み込んだテレメトリーロガー装置で、高温や激しい振動、周囲からのノイズなど過酷な環境に耐えられるほか、300キロに達する最高速度でも約200ミリ秒のモニタリング性能を持つのが特徴。なお、レース時でも基地局は既存の施設を使い、臨時基地局などを設置せずにリアルタイムテレメトリを配信しているという。

photophoto ドコモとフォーミュラニッポンの通信実験サイト「F-PROJECT」。マシンからのテレメトリ情報はFOMAモジュールから送信される

photophoto FOMAスモジュールを組み込んだレース用のデータロガー装置(写真=左)。F-PROJECTのサイトで配信されるリアルタイムテレメトリ画面(写真=右)

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