第3回 「NIKE+」との比較で感じた、au Smart Sportsの注意点Sportio&au Smart Sportsロードテスト(1/2 ページ)

» 2008年09月09日 19時10分 公開
[太田百合子,ITmedia]

 「au Smart Sports Run&Walk」は、音楽を楽しみながら利用することを想定したサービスだ。現在使用する「Sportio」をはじめ、au端末はBluetooth搭載機種が増えてきたが、KDDIが“音楽をワイヤレスで楽しむシーン”をアピールするのに適しているのは何かと想定した結果、このサービスが誕生したと考えることもできる。

 音楽×スポーツといえば、筆者は以前から「NIKE+」ユーザー。今回はau Smart SportsとNIKE+を比較し、どんな違いがあるかを確かめてみる。

 ちなみに、いずれはNike+のiPhone版も開始する予定という話もあるようだが、2008年8月末現在、NIKE+に対応する音楽プレーヤーは「iPod nano」だけとなっている(更新:第2世代iPod touchで対応)。スポーツと連携する場合の両者の大きな相違点はGPSと通信環境の有無。例えば、Run&Walkは現在地を測位して地図でルートをその場で確認できるが、Nike+はそこまではできない(専用サイトにアクセスして、地図へルートを追加することはできる)。走りながらでも、その場で軌跡をチェックできるのはGPSと通信環境を標準で備えるケータイならではといえる。

photophoto Sportio(+専用アームポーチ)とNike+iPod

 Run&Walkのメリットは通信を頻繁に行うことで実現する。このため、パケット通信料が別途発生することになる。

 試しに1カ月、「パケット通信はRun&Walk関連機能のみしか利用しない」よう心がけたが(au Smart Sports関連のサイトアクセスも多少含む)、2008年7月のパケット通信料はダブル定額ライトの加入で2054円となった。ちなみに、パケット割引サービスに加入していなかった場合は7637円と、やや怖い金額に。7月は雨の日も多く、もちろん(やる気もまだ沸いていなかったこともあるが)毎日“ワークアウト”したわけではない(正味13日くらいか)。今回はダブル定額ライトの上限4200円(5万2500パケット)には達しないほどではあったものの、安心して楽しむにはパケット割引サービスへの加入が必要といえそうだ。

photo 2008年7月の料金内訳。au Smart Sports関連の通信以外は一切使用せず、純粋に“ワークアウト”した分だけとなる

 Run&WalkはGPSを利用するため、Nike+よりデータが正確であることが多いメリットもある。Nike+は何度調整しても、実際に走った距離と計測された距離にいくらかのズレが生じていたが、Run&Walkはほぼ正確に距離を示してくれる。

 ただ、GPS電波を捕捉できない屋内において、内蔵モーションセンサーを利用して計測する場合は精度がかなり落ちてしまう(“まったくできない”よりましだが)。例えば、スポーツジムの屋内ランニングマシンに表示された距離と比較してみると、1キロ近くもマイナスの誤差が出た。Sportioで計測するなら、その分余計に運動することになるのでメタボには効きそうではあるが、端末の身の付け方(アームポーチに入れる、手に持ったまま、腰に付けるなど)や正確な歩幅設定など、いろいろと工夫する必要がある。

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