「もう一度auらしく」――冬モデルは“映像美とスタイル”で

» 2008年10月27日 15時43分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 「映像美」を表現する人物として、2008年ミスユニバース日本代表の美馬寛子(左)さん、06年世界大会2位の知花くららさん(中)、07年世界大会1位の森理世さんが登場。「au Smart Sports」で、3人とコラボレーションしたコンテンツも提供する

 “映像美”と“スタイル”でもう一度auらしく――KDDIは10月27日、携帯電話冬モデルを7機種を発表した。フラッグシップ3機種には、ワイドVGA(480×800ピクセル表示)以上の解像度のパネルを搭載して「映像美」を追及。薄型の防水ワンセグケータイなど、ユーザーのライフスタイルに合わせたベーシックなモデルもラインアップした(「らしさ」復活? au冬モデルをチェック)。

 いわゆる新料金プランの導入などで、業界全体で端末の売れ行きが鈍っている。auも例外ではないが、通期の販売目標数は据え置く強気の見通しを崩していない。

 この冬は、番号ポータビリティ(MNP)から2年経ち、「ホワイトプラン」でソフトバンクモバイルに移ったユーザーや、movaからFOMAに移行したNTTドコモユーザーの“2年縛り”が解ける好機と見る。「ユーザーの流動性が上がってくるころ。そこを狙っていきたい」(同社の高橋誠・コンシューマ事業統括部長)

もう一度auらしく

画像 「Woooケータイ」「EXILIMケータイ」「AQUOSケータイ」を持つ高橋氏

 auはここ最近、個性的な端末をあまり出せずにいた。共通プラットフォーム「KCP+」の開発が遅れていたのが一因だ。今回は「KCP+の問題も落ち着いた」(高橋氏)中で、画質やデザイン、機能などで個性的な端末をそろえ、「もう一度auらしく、ということ。現場での評判もいい」と高橋氏は胸を張る。

 MNP以降、新モデルは毎回10機種前後出してきていたが、今回は7機種と少なめだ。「これまではMNP対策を意識しており、みんなに受け入れられる、“センター寄り”の端末を大量に出してきた」(高橋氏)ためで、今回は機種数を絞りながら、“エッジ”な商品で勝負をかける。

フラグシップモデルは「映像美」を

 「Woooケータイ」(W63H)、「EXILIMケータイ」(W63CA)には世界で初めて、3.1インチワイドVGA(480×800ピクセル表示)の有機ELディスプレイを、「AQUOSケータイ」(W64SH)には3.5インチフルワイド(480×854ピクセル表示)液晶ディスプレイを搭載した。

 ワンセグ放送や、映像配信サービス「LISMO Video」で映画などを高画質に楽しめるとアピール。PCレスでLISMO Videoを楽しめるテレビ向けセットトップボックス(STB)「au BOX」(11月1日)と合わせた楽しみ方も提案する。


画像 Woooケータイ
画像 EXILIMケータイ
画像 AQUOSケータイ

 EXILIMケータイは、携帯電話として国内最高となる810万画素カメラを搭載。手ブレ補正機能や顔検出機能などを備えている。

携帯を“主語”にしない携帯電話を

 「携帯の総販売数がシュリンクする時代には、携帯を“主語”にしない携帯電話を」(高橋氏)――高機能な3端末に加え、ユーザーの利用シーンやライフスタイルを意識し、デザインにこだわった端末も届けていく。

 外装からメニュー画面まで自分好みに変えられる「フルチェンケータイ re」(春モデル)には新たに、「FIFA クラブワールドカップ公式ケータイ」「007ケータイ 慰めの報酬」「北斗の拳ケータイ」などをラインアップ。それぞれのファンに、auに振り向いてもらう狙いだ。

画像 北斗の拳ケータイ

 ユーザーのライフスタイルを意識した端末として「W65T」「W65K」「W64S」「W62P」をラインアップ。W65Tは、歩数計と連動したカロリーカウンターで健康管理できる。W65Kは防水機能を備えた「お風呂ワンセグ」。W64Sは、カラーごとにフロントパネルのデザインを変えた。W62Pはフロントパネルを真ん中で分割し、左右でデザインを変えている。

 「今後は、機能が充実したハイエンドモデルと、基本機能+デザインやスタイルで勝負するモデルの2ラインに分かれていく」と高橋氏は述べ、高機能端末とベーシック端末で幅広いユーザーニーズに応えていく考えを示した。

 端末が売れない時代には「質的向上」が重要と高橋氏はみる。auユーザーにKDDIのブロードバンド回線も拡販したり、「LISMO」などのコンテンツサービスや「じぶん銀行」「au Smart Sports」など周辺サービスを利用してもらことで、1ユーザー当たりの売上高も高めていく狙いだ。

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