ケータイのアラームは、目覚まし時計にはない機能を多数搭載している。うまく活用すれば、より確実に寝坊を防げる。第3回ではアラームの音量設定やスヌーズ設定、バイブ設定、繰り返し設定、複数設定などを紹介したが、今回は「マナーモード」と「アラーム音」に着目したい。
筆者は、ケータイの着信音を常時マナーモード(バイブレータが作動するだけ)にしている。理由は簡単で、「寝ている間に着信音が鳴って起こされたくないから」。ただし、アラームだけはマナーモード時にも鳴るように設定している。
古い機種には搭載されていないものもあるが、マナーモード時にもアラームを鳴らすよう設定できる。au端末では「アラーム優先」設定と呼ばれている。この設定を有効にすれば、着信音やメールの受信音はオフにしてもアラーム音だけは鳴るので、就寝中の着信で起こされることもない。
ドコモ端末はアラーム優先設定に非対応のものが多いが、設定した時刻に自動で電源がオンになる機能を利用できる。この機能を利用すれば、アラームに設定した時刻に自動で電源が入るので、就寝前に電源を切っておけば、着信で起こされることはない。ちなみに自動電源オンは、「マナーモードは常にオフにしておきたい(=常に着信音を鳴らしたい)けど、就寝中だけは着信音を鳴らしたくない」という人にも役立つ。
もう1つ活用したいのが「オリジナルマナー」だ。この機能を設定すると、電話着信やメール受信、アラームなど、機能ごとに音量の調整やオン/オフといった設定ができる。ここでアラーム以外の音量を「オフ」や「サイレント」に設定すれば、マナーモード時でもアラームだけは鳴る。
なお、自動電源オンを設定しても、マナーモードのままだとアラーム音は鳴らないので、就寝前にマナーモードを解除する必要があるが、オリジナルマナーを使えばマナーモードのままでもアラームは鳴る。この2つの機能を併用するとよいだろう。
とはいえ、マナーモード時のアラーム優先設定があれば、自動電源オンとオリジナルマナーは不要という人は多いと思うので、アラーム優先設定は標準搭載してほしいと思うのである。
ドコモやソフトバンクモバイルのシャープ製端末には「お目覚めTV」という機能がある。これは設定した時間にワンセグを起動できるものだ。いわばアラームとワンセグを組み合わせた機能で、アラーム音の代わりにワンセグの音声で目覚められる。
無機質なアラーム音だと無条件で止めたくなるが、テレビであれば、つい起きて見てしまう――という人もいるかもしれない。対応機種を持っている人は試してみてほしい。テレビが起動する前にアラーム音も鳴らせるので、「テレビの音声だけで起きられるか不安」という人も安心だ。
毎日使える設定ではないが、大事な会議や出張など、“絶対に遅刻できない日”に試してほしいのが、普段設定している着信音をアラーム音に設定するというテクニック。
常時マナーモードにしている人はこの方法は使えないが、自宅では着信音を鳴らしているという人は、大事な日のアラーム音に着信音を設定してみてはどうだろうか。相手によって音を変えているなら、「会社や上司からかかってきたときの着信音」に設定してみると効果はてきめんだ。
普段はアラームが鳴っても起きなくても、着信音が鳴れば、「まさか寝坊して会社(上司)から電話が!?」と一瞬思い、かなりの高確率で目覚められる……はずだ。自分でアラーム音に設定したことは覚えていても、寝ぼけた状態ならうまく自分をだませるのである。
ただし注意点はある。筆者も普段の着信音をアラーム音に設定したところ(自宅ではマナーモードを解除して着信音を設定していたこともあった)、確かにアラーム音よりはすぐに目が覚めたが、正直、「あまり心臓にいい方法ではない」と感じたことは追記しておきたい。
マナーモード時のアラーム優先設定 | 自動電源オン | オリジナルマナー | お目覚めTV | 着信音のアラーム設定 | |
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対応機種 | auやソフトバンクモバイル端末など一部機種 | ドコモ端末など一部機種 | ほぼすべての現行機種 | シャープ製端末など一部機種 | ほぼすべての現行機種 |
設定時間 | 約1分 | 約3分 | 約3分 | 約3分 | 約3分 |
料金 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
お役立ち度 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
簡単操作度 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
自慢度 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
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