写真で解説する「モバイルウィジェット」

» 2008年11月21日 07時10分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 待受画面でリアルタイムに情報を確認できる携帯電話向けウィジェットは、auが「au one ガジェット」として導入したのを皮切りに、ウィルコムドコモなどの他キャリアでも導入が相次いでいる。

 ソフトバンクモバイルも、冬モデルの投入に合わせて「モバイルウィジェット」の提供を開始。冬モデルの対応機種は「AQUOSケータイ FULLTOUCH 931SH」のみとなるが、同社では、冬モデル以降の新機種で対応機種を拡充する計画だ。

 タッチパネルを使った操作と相性がいいウィジェットだが、ソフトバンクモバイルでは今後、タッチパネル非搭載の端末にも対応させるという。931SHについては、「タッチパネルによる操作に加え、キーによる操作も可能」(説明員)としている。

Photo 待受画面上でリアルタイムに情報を確認できるモバイルウィジェット。コンテンツプロバイダだけでなく、一般開発者も開発に参加できるオープンな開発環境を用意する。開発したウィジェットはウィジェットストアを通じて公開できるほか、メモリカードやメール添付を通じて配布できる

4つの利用シーン別にウィジェットを設定

 モバイルウィジェットは、auの「au one ガジェット」やウィルコムの「ウィルコム ガジェット」と同様、待受画面上に表示させて利用する。情報取得時間の間隔は、ウィジェットごとに個別に設定でき、待受画面上でよく使うサイトやサービスの最新情報を確認できる。なお、ベースとなっている技術は、ウィルコムも採用したACCESSの「NetFront Browser Widgets」だ。

 対応端末の931SHには、あらかじめ13のウィジェットがプリインストールされ、「Yahoo!天気情報」「S!速報ニュース」「Yahoo!地図」「ウィジェットストア」「モバゲータウン」「mixi」の6つはすでに待受画面に設定された状態で出荷する。

 ユニークなのは、ウィジェットを4通りの利用シーン別に設定できる点。端末にはウィジェット用に4枚の仮想画面が用意され、それぞれに最大3つのウィジェットを設定可能だ。「通勤、仕事、プライベート、休日など1つの端末に最大4つのシーンを設定でき、それぞれで使うウィジェットを最大3つまで設定できる」(説明員)。各シーンは、タッチパネル上で指をすべらせると切り替わるなど、直感的に操作できる。

Photo 最大4つの仮想画面を設定でき、それぞれ3つのウィジェットを貼り付けられる。ウィジェットは、ドラッグすると画面上の任意の場所にレイアウトできる


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 913SHでは、画面に設定したウィジェットは指で触れると最大化し、各種の機能にアクセスできる。例えばmixiのウィジェットは、待受画面上に設定した状態では(1)メッセージの新着件数(2)日記の新着件数(3)日記を書く アイコンが表示され、新着アイコンをタップするとmixiのモバイルサイトが起動する。「日記を書く」アイコンをタップすると、待受画面上にタイトルと本文を入力するエリアが表示され、簡単操作で写真付きの日記を投稿できる。

Photo mixi(左)とYahoo!(右)のウィジェット

Photo モバゲータウン(左)とMySpace(右)のウィジェット

 説明員によれば、ウィジェットは端末内の機能と連携したものも開発できるという。地磁気センサーを活用した電子コンパス付きの「Yahoo!地図」や歩数計と連携した「仮想散歩」はその一例で、931SHにもプリインストールされる。

Photo 地磁気センサーを活用した電子コンパス付きのYahoo!地図ウィジェット。待受画面上では電子コンパスとして機能し、最大化すると現在地の地図が表示される。ウィジェットの画面上からは、よく利用する地図サービスのアプリを起動できる

SDKを無料で公開、開発したウィジェットはストアで配信

 モバイルウィジェットは、XHTMLやJavaScriptといったWeb標準の技術で開発できることから、「参入のハードルは低い」と説明員。SDKも無料で公開され、公式コンテンツプロバイダだけでなく、一般の開発者もウィジェット開発に参加できる。開発したコンテンツは、ソフトバンクモバイルが用意するウィジェットストアを通じて配信することが可能だ。

 オープンな開発環境が用意されるモバイルウィジェットだが、個人情報などの端末内データと連携するウィジェットの配信にあたっては電子署名が必要となり、こうしたウィジェットを配信できるのは、キャリアから電子署名が付与される公式コンテンツプロバイダのみとなる。また、ウィジェットストアで有料配信できるのも公式コンテンツプロバイダのみで、それ以外の一般サイトや個人の開発者は無料で公開することになる。

 なおウィジェットはメモリカードやメール添付を通じて配布することもでき、必ずしもウィジェットストアを通じて配信する必要はない。

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