トロピック・サンダー 史上最低の作戦「衛星電話は届いたかい?」Mobile&Movie 第333回

» 2008年11月28日 22時28分 公開
[本田亜友子,ITmedia]
作品名トロピック・サンダー 史上最低の作戦(Tropic Thunder)
監督ベン・スティラー
制作年・製作国2008年アメリカ作品


 今回ご紹介する作品は、アメリカの人気俳優ベン・スティラーが監督・主演を務める『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』。監督の人徳か、豪華ハリウッドスターが、サバイバルコメディ作品に大挙出演。東南アジアのジャングルにやって来た主人公は、Globalstarの衛星電話「GPS1700」で、ピンチを脱出します。

 タグ・スピードマン(ベン・スティラー)は、アクション映画のヒーローとして、一時代を築いた大スターでした。しかし、続編が大コケし、かつての栄光も地に墜ちつつありました。そんな時、出演をオファーされた作品は、シリアスな戦争映画。タグは再び、スターの地位を取り戻そうと奮起します。

 その作品の共演者は下ネタ全開の芸風で有名なコメディアン、ジェフ・ポートノイ(ジャック・ブラック)と、役作りのためなら手段を選ばないカーク・ラザラス(ロバート・ダウニーJr.)。タグをはじめ、出演者たちは映画の大ヒットを信じて、東南アジアのジャングルの奥地で撮影に挑みます。

 主演クラスの俳優が集まったものの、それぞれがわがままを通すため、監督は撮影に一苦労。カークは既に黒人兵士という役柄になりきっていて、話が通じず、ジェフは過酷なアクションに文句タラタラ。タグは長回しのシーンの最後の最後に、芝居ができないとNGを出す始末。気持ちを切り替えるために、ホテルへ戻ったタグのもとにエージェントのリック(マシュー・マコノヘイ)から連絡が入ります。

 「衛星電話は届いたかい?」

 タグの部屋には、リックからの差し入れが届いていました。ロケ地でも不自由がないようにと、タグは代理人として必要物資を山ほど送ってきたのです。ジャングルでも使える衛星電話を持ち、タグは再び撮影に入ります。

 しかしセットでトラブルが起こったり、文句ばかり言う俳優のせいで、映画製作は困難を極めていました。さらにプロデューサーには予定日数で必ず撮影を終えるようにと脅されたことから、監督は思い切って方針を転換。タグたちをジャングルに放り出し、ゲリラ的に撮影すると言い出したのです。他のスタッフは誰もいない密林で、しぶしぶタグたちは監督の指示に従います。

 監督が撮影開始を宣言した途端、いきなり爆発音が鳴り響きます。タグは映画のセットの効果音と気に留めませんが、周囲は異様な緊張感に包まれて……。監督が消え果てた後、出演者たちが残されたのは本物の戦場のまっただ中だったのです。映画は無事に撮影できるのか? 戦場に迷い込んでしまった出演者たちの運命は? 不安になったタグを救ったのは衛星電話でした。

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