交通安全を推進する米国の非営利団体、AAA Foundation for Traffic Safetyは12月4日、運転中の携帯電話利用に関する2件の調査結果を発表し、「ハンズフリー機能なら安全」という認識は間違いだと警告した。
交通事故に遭ったドライバーの携帯電話の履歴の分析によると、運転中の携帯利用時に事故に遭うリスクは利用していない場合の4倍になるという。
同団体のピーター・キッシンジャーCEOは、「多くの米国人が、ハンズフリー機能を使えば運転中の携帯電話利用は安全と考えているが、それは致命的なミスにつながる可能性がある」と警告。ハンズフリー機能を使っている場合でも緊急時の対応に遅れが見られ、携帯電話を手で持って利用している場合と事故に遭遇するリスクはほぼ変わらないという。
2件の調査によれば、運転中の携帯電話の利用度について、それぞれの調査で53%と61%の回答者が月に数回は利用していると回答。またどちらの調査でも、6人に1人は運転中、常に携帯を利用しているとした。運転中の携帯利用を認めた回答者のうち、60%は携帯をそのまま利用し、34%はハンズフリー機能を利用していた。
18歳から24歳のドライバーでは、約半数が運転中にテキストメッセージを送信したことがあると答えた。45歳以上ではこの率は5%以下だった。
運転中の携帯電話利用については、州によって法律が異なる。カリフォルニア、コネチカット、ニュージャージー、ニューヨーク、ワシントン、ワシントンD.C.では、手に携帯電話を持って利用することを禁じている。またアラスカ、カリフォルニア、コネチカット、ルイジアナ、ミネソタ、ニュージャージー、ワシントンでは、運転中のテキストメッセージ送信を禁じている。
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