“iPhoneでワンセグ”がより快適に──「TV&バッテリー」の機能が向上App Town ユーティリティ

» 2009年03月23日 10時30分 公開
[園部修,ITmedia]

 ソフトバンクBBは3月18日、iPhone 3G用のワンセグ視聴用デバイス「TV&バッテリー」用の、テレビアプリの最新バージョンをリリースした。

 テレビアプリのバージョン1.20では、TV&バッテリーのリリース以降にフィードバックされたユーザーからの数々の意見や感想などをもとに、より使いやすく、便利に機能を向上させた。テレビアプリは、アップデート版をインストールすると、初回起動時に本体のファームウェアもアップデートする。

PhotoPhotoPhotoPhoto テレビアプリの最新版をインストールすると、初回起動時にTV&バッテリーのファームウェアもアップデートされる

7つの新機能を新たに装備

 テレビアプリのバージョン1.10からの変更点は大きく7つある。

  1. テレビ視聴画面でミュート(無音)機能を追加
  2. テレビ視聴画面にピクトエリア表示機能を追加
  3. テレビ画面を上下反転させる機能を追加
  4. 本体のオートパワーオフ時間の設定を用意
  5. 番組情報の表示数を変更可能に
  6. 2時間以上の連続視聴に対応
  7. ワンセグ電波の状態が悪化した際の切断時間を変更可能に

 いずれも大幅な機能向上というほどではないものの、使っていてちょっと不満に感じる部分などが改善されているので、ユーザーはすぐにアップデートしたい。また、これまでネット上の書き込みなどでTV&バッテリーの購入を見合わせていた人にとっては、改めて検討してみるだけの要素が追加されていると言えるだろう。

 ミュート機能は、テレビ視聴画面の番組情報表示エリアに新たに用意された。テレビアプリはマナーモードの設定にかかわらず音が出るタイプのアプリなので、手動でボリュームを下げる以外にも、一瞬で音が消せる機能を望む声が大きかったことを受けて実装したもの。ワンセグ視聴中に画面をタップすると、TV&バッテリーの電波状態やバッテリー残量を表示するメニューエリアが現れるが、そこに大きく押しやすいスピーカーのアイコンが新たに用意された。ここに触れるだけで、音のオンとオフが切り替えられる。

 これまでワンセグ視聴中は表示されなかったピクトエリアが表示されるようになったのも、時刻を気にするユーザーなどにはありがたい。ドラマなど、画面に時刻が表示されない番組を視聴中でも時間を確認できる。

PhotoPhoto 時刻などを表示するピクトエリアが表示されるようになったほか、ミュートボタンが新たに用意されている。

 またテレビ視聴画面を上下反転する設定を用意し、ユーザーの持ちやすさや操作のしやすさを改善しているのも見逃せない。これまでは、ホームボタンが右に来る形で画面を表示していたが、この状態だと右手でしっかり持つとスピーカーが隠れてしまったり、左手で持つには親指がかかりにくく持ちにくかったりした。また、ボリューム調整に利用する上下キーが下側に来てしまううえ、画面表示ではバーが右に行くほどボリュームが大きくなるのに、キーは左(縦にしたときの上側)を押してボリュームを大きくする必要があるなど、分かりにくい部分もあった。テレビ視聴画面を反転させることで、ボリュームキーが上に来るようになるほか、上キーを押してボリュームアップできるようになり、操作性が向上している。

PhotoPhoto テレビ視聴画面は上下の反転機能を備えた。視聴中に切り替えることはできないが、視聴中の操作性が改善されている
PhotoPhotoPhoto 設定メニューから「その他設定」を選び、「再生画面回転」をオンにすると表示が180度反転する

 オートパワーオフまでの時間を変更できるようにしたのは、ユーザーから「TV&バッテリーをACアダプタに接続している場合などには、電源を落とす必要はないのではないか」「TV&バッテリーを窓際に設置しておき、見たいときだけiPhoneから接続するので、すぐに電源が切れるのは不便」といった指摘があったからだ。これまでは、5分間接続がないと自動的に電源が切れる仕様だったが、バージョン1.20では、オートパワーオフの設定が 1分/5分/30分/60分/しない から選べる。

Photo オートパワーオフの設定は1分/5分/30分/60分/しないから選べるようになった。電源をつないでおいて、常時付けっぱなしにすることもできる

 番組表の表示にも若干の変更が加えられた。以前のバージョンでは、現在放送中の番組と次の番組までの2番組のみを表示していたが、設定を変えることで、提供されている番組表情報を3つ以上表示することも可能になっている(テレビ局から提供されている場合のみ)。局によっては6つ先、7つ先の番組の情報までまとめて配信しているところもあり、次の番組だけでなく、3番組先/5番組先/すべての番組を受信するように設定すれば、だいぶ先の番組の情報も前もって受信できる。逆に番組情報が不要なら「放送中のみ」も選べる。

PhotoPhoto 番組表の表示件数も変更できる。ずっと先の番組情報まで配信しているテレビ局もあり、情報をすべて受信することも可能。ただし取得時間は長くなるので、逆に「放送中のみ」にすることもできる

 連続視聴時間の延長機能が用意されたのも、ワンセグのヘビーユーザーにはうれしいポイント。バージョン1.10では2時間が経過すると自動的にテレビ画面がオフになっていたが、1.20では「連続再生」をオンに設定しておくことで、2時間後に1回テレビがオフになってもすぐにまた画面が立ち上がる。野球の中継などを流しっぱなしにしたいユーザーなどにはうれしいポイントだ。

 テレビ視聴中に、ワンセグ電波の受信状態が悪化した場合、初期設定では約30秒間で復帰しないとテレビ画面が終了するが、これも45秒/60秒/3分に延長できるようにした。

PhotoPhoto 2時間以上の連続視聴も可能になった。連続再生をオンにしておけば、視聴開始から2時間で一度テレビ画面が終了するが、再度立ち上がるので、続けて視聴できる。ワンセグの電波状態が悪化しても、すぐに切断せずに受信を続ける設定も用意した

 このほか、地域設定などもより細かく選択できるようになり、「自分の住んでいる地域がない」といった問題が一部解消されている。

 ワンセグの録画機能などはまだ実現されていないが、ソフトバンクBBは「予約録画まではさすがに難しいと思うが、(録画機能は)実現へ向けて鋭意開発を進めている」とのことなので、今後のバージョンアップにも期待しておきたい。

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