ケータイカメラの画素数がついに1000万画素に達した。その領域に初めて踏み込んだのは、カメラの美しさに定評のあるシャープだ。自慢のCCDセンサーで高画質な写真が撮れるのはもちろん、さまざまな機能が自動化されており、手軽にきれいな写真が撮れる。
ケータイのカメラもとうとう1000万画素である。いわゆる「10Mピクセル」。ちなみに普及型コンパクトデジタルカメラが1000万画素に達したのは2008年の春から秋。ほんの1年ほど前のことであり、ケータイのカメラは本職デジカメにほとんど追いついたといっていい。
でもSH-06Aの面白さは画素数だけじゃない。画素数以外の点も予想以上に進化してきたのだ。だからこそシャープも「AQUOS SHOT」という名前をつけたのではないかと思う。
というわけで、ドコモの「SH-06A」である。スペックを見ただけでは、CCDが1000万画素になり、レンズが29ミリ相当から28ミリ相当になった点以外は、2009年春モデルの「SH-03A」とほとんど変わらない、回転2軸型のスイーベルディスプレイを搭載したタッチパネル搭載ケータイとしか思えないかもしれない。でもけっこう違うのだ。
SH-06Aのポイントは「可能な限り自動的である」点にある。
ディスプレイをひっくり返し、表にして折りたたむと自動的にカメラモードになる。これはまあよくある趣向だ。この状態ではすべてのカメラ操作をタッチパネルで行える。これはいい。アイコンを指でタップするだけでモードを変えたり細かい設定を変更したりできる。回転2軸ケータイはタッチパネルに限る、である。
SH-06Aのカメラ機能のポイントである「チェイスフォーカス」と「コンティニアスAF」は、初期状態でオンになっているので、そのままでもどんどん撮影できる。シーン別撮影も「自動」になっているので、被写体が人物か風景か料理かなどを自動的に判別して、最適なセッティングを選んでくれる。
SH-06Aはどこがどう「自動的」か。
カメラをQRコード(2次元バーコード)に近づけると、自動的に「バーコードリーダー」に切り替わる。カメラを名刺に近づけると、自動的に「名刺リーダー」に切り替わる。いちいち最初にバーコードリーダーや名刺リーダーを起動しなくても、カメラモードにして撮影しようとするだけで自動的にモードが切り替わるのだ。
続いて普通の写真を撮ってみよう。カメラをどんどん被写体に近づけると、自動的にマクロモードになる、というより、「マクロモード」(あるいは接写モード)に切り替えなくても接写距離から無限遠までピントが合うのだ。これは楽チン。
さらに顔を見つけたら顔検出で自動的に人物モードになるし、遠景だとたいてい自動的に風景モードになり、料理を撮ろうとすると(どうやって判別してるのかはナゾだが)料理モードになったりする。とても「自動的」である。
オートフォーカス(AF)もコンティニアスAFのおかげで自動的だ。普通のケータイのカメラはシャッターを押すとAFが働き、ピントを合わせてから撮影する。そのため、AFによる約1から2秒のタイムラグが発生する。慣れてないとタイミングを測りづらい。
コンティニアスAFはレンズを向けている間、常時ピントを合わせ続ける機能。レンズを向けてちょっと待つとククッとピントが合う。だから撮影時にAFをいちいち働かせなくてもいい。まあAFに1〜2秒かけているけど、カメラを向けて即座に撮るっ、なんてせっかちなことをしなければその間にピントが合ってるのである(たぶん)。
コンティニアスAF時は画面中央でピントを合わせるので、被写体が中央にない場合や中央から動いちゃうとピントが合わないときもある。そんなときはチェイスフォーカスの出番である。被写体が画面中央にない場合は、被写体の場所を指でタップするだけでチェイスフォーカスが働き、その被写体を(できるだけ)追いかけてくれるのだ。もちろん顔を見つけたら顔にピントを合わせ(ようとし)てくれる。
右下のカメラアイコンをタップするか、サイドのシャッターを押せば撮影。すでにAFは終わっているので、即座に撮れる。
つまり撮影以外の作業を「自動的に」やってくれるのだ。これがSH-06Aのキモだと思う。ピントがどうとかマクロがどうとかAFタイムラグがどうとか、そんなことを知らなくても誰でもちゃんと撮れるのだ。
さらに画面を上下になぞると露出補正になるし、左右になぞるとデジタルズームとなる。
では実際に撮ってみるべし。
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提供:シャープ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2009年6月30日