「インターネットの豊かな情報を、現実の生活空間にオーバーレイしたい」――iPhoneやAndroidケータイなどのモバイル端末を“電脳メガネ”に変える、拡張現実(AR)アプリ「セカイカメラ」の正式公開が迫っている。7月10日、拡張現実空間の公共圏などについて議論する団体・AR Commonsが開催した「AR Commons キックオフ・シンポジウム」で、頓智・(トンチドット)の井口尊仁代表が最新版セカイカメラによるデモンストレーションを行った。
残念ながら今回もiPhone版セカイカメラの正式なリリース日はアナウンスされなかったが、井口氏は会場に「当日お昼の11時にコンパイルされたばかり」という“ホヤホヤ”のiPhone版セカイカメラを携えて登場。「エアシャウト」をはじめとする新機能が実装されており、2月のワールドプレビュー版よりも製品版に近いであろう動作を見ることができた。
デモンストレーションに使われたセカイカメラは、6月26日に発売された「iPhone 3GS」に最適化されており、iPhone 3GSの新機能である電子コンパスを活用していた。井口氏によれば、電子コンパスとの連携によって、タグの動きは「別次元」のものに進化したという。もちろん、「iPhone 3G」でもセカイカメラは利用できるが、電子コンパスが使えないことに加え、処理速度が3GSより遅くなってしまうようだ。快適さでいえば、3GSでの利用がベストだろう。
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