日食を外で見られない人にお勧めしたいケータイサイトとiPhoneアプリふぉーんなハナシ

» 2009年07月16日 22時54分 公開
[園部修,ITmedia]

 7月22日は、日本の陸地で46年ぶりに皆既日食が観測できる日。奄美大島北部やトカラ列島、屋久島、種子島南部などの皆既日食帯以外の地域でも、太陽がかなり大きくかける部分日食が見られる。東京でも、食分(太陽が欠ける深さ)が0.749と、約4分の3(74.9%)が月に隠れる深い部分日食になるため、当日の観測を楽しみにしている人も多いだろう。

 しかし、くしくも7月22日は「ワイヤレスジャパン2009」の会幕初日。通信業界関係者は、なかなかのんびり観測というわけには行かないだろう(東京ビッグサイトは見晴らしがいいので、屋外にさえ出られれば十分観測はできそうだが)。かくいう筆者も、おそらく取材中のためリアルタイムにこの日食を楽しむのは難しそうだ。ちなみに東京で食が始まるのは9時55分33秒からで、最も大きく太陽が隠れるのが11時12分58秒、そして12時30分20秒に食が終わる。

 今回は「本当は休みを取って皆既日食を見に行きたかった──」という人のために、7月22日の休憩時間などにケータイやiPhoneで日食情報をチェックできるサイトをいくつか集めてみた。

ケータイで見るなら

 皆既日食の模様をインターネット経由でライブ中継するプロジェクトは、「トカラ皆既日食 7島 中継プロジェクト」「SYNAPSE 2009トカラ皆既日食ライブ中継プロジェクト」「LIVE! ECLIPSE 2009」「ウェザーニュース/SOLiVE24」など多数準備されているが、携帯電話向けに映像を配信する予定があるところは残念ながらほとんどない。

 ただ、ドコモユーザーかつニコニコ動画のプレミアム会員なら、「ニコ生モバイル(仮)」でニコニコ生放送「日食LIVE in 小笠原〜ニコニコ衛星生中継〜」を視聴するという手がある。ニコニコ生放送では、小笠原諸島の母島から日食(皆既日食ではない)の様子を生中継するほか、日本全国の日食状況をリアルタイムで伝える。プレミアム会員は、月々525円の月額課金か、90日間1680円のチケット課金で申し込める。

 またSYNAPSE 2009トカラ皆既日食ライブ中継プロジェクトでは、携帯電話向けに数十秒ごとに静止画を送るサービスを提供予定。ブラウザで開けるので、徐々に欠けていく太陽の写真は確認できそうだ。携帯電話向けのWebページは現在準備中となっている。

iPhoneで見るなら

 ライブ!ユニバースがIIJなどの協力を得て実施するLIVE! ECLIPSE 2009では、PC向けの映像配信に加えてiPhoneやiPod touch向けの動画配信を行う。

 TOKARA中之島天文台での日食の模様が動画で視聴できる。Safariで http://www.live-eclipse.org/ にアクセスすれば視聴できるので、屋外に出られないiPhoneユーザーは必見だ。中継は午前9時から11時まで行う。

 中継にこだわらないなら、地域ごとの日食の見え方をシミュレートしてくれるアプリ「Eclipse0907」で、雰囲気だけを味わうことは可能だ。


 「生で見られないなら、テレビの録画と大差ない」と思う人もいるかもしれないが、どうしても7月22日の9時から11時ころに屋外に出ることができない人は、こうした中継サービスやアプリを利用してみてはいかがだろうか。もちろん、一瞬でも外に出られるなら、そうするに越したことはないのだが。

 なお、日食が起きている時間帯に屋外に出られたとしても、肉眼で太陽を直接見るのは失明の可能性もありとても危険なので、必ず太陽観察用の器具を使用するようにしたい。下敷きやCD、フィルムの切れ端、すすをつけたガラス板、サングラスやゴーグルなどを使っても、網膜が焼けてしまう危険性がある。ピンホールや木漏れ日で日食の様子を観察する方法などもあるので、詳しくは国立天文台のWebページなどを参照するといいだろう。

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