国際自動車通信技術展実行委員会は8月27日、10月20日から22日の3日間、幕張メッセで開催する国際自動車通信技術展の出展者説明会を改めて開催し、基調講演やカンファレンスの詳細などを説明した。
国際自動車通信技術展は、大容量化が進む「自動車内のデータ通信」と、LTE(Long Term Evolution)や広帯域無線アクセス(BWA)など、ブロードバンド化が進む「車外のワイヤレス通信」を中心に、自動車業界と通信業界にかかわる多くのプレーヤーを集め、新しいビジネスを創出するような、幅広い関係者の交流の場とする展示会だ。
以前の説明会でも紹介があったとおり、国際自動車通信技術展では、カンファレンスやプレゼンテーションを重視し、会議室で行う専門的なカンファレンスと、オープン型のプレゼンテーションスペースを用意する。また会場は、出展者が個別にブースを立てるのではなく、
という6つのテーマコーナーを開設し、それらのテーマに関連する技術やサービス、製品を持つ企業がそれぞれのコーナーの周辺に出展するという展示構成を採る。
今回の説明会では、登壇者がほぼ確定したカンファレンスの詳細についても明らかにされた。2日目の10月21日からは、東京モーターショウのプレスデーとなっていることをかんがみ、講演は初日の10月20日に集中している。
10月20日は、通信業界から、NTTドコモ 取締役常務執行役員 研究開発センター所長の小森光修氏、KDDI 取締役執行役員常務/UQコミュニケーションズ 代表取締役社長の田中孝司氏、ソフトバンクモバイル 取締役専務執行役員 兼 CTOの宮川潤一氏らが登壇し、自動車業界と通信業界の融合を見据えた基調講演を行う予定。
また広汽トヨタ(トヨタ自動車) 総経理助理 友山茂樹氏による特別講演や、本田技研工業 インターナビ事業室 室長の今井武氏、日産自動車 電子技術開発本部 IT&ITS開発部 エンジニアリングダイレクターの福島正夫氏の基調講演、ナビタイムジャパン 代表取締役社長の大西啓介氏による講演なども予定されている。
日付 | 10月20日(火) | |
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場所 | コンベンションホールA | コンベンションホールB |
午前 | 10:10〜11:00 | |
「中国におけるテレマティクスとe-CRBの連携した展開」(仮) 広汽トヨタ(トヨタ自動車) 総経理助理 友山茂樹氏 |
「ドコモが目指すモバイル通信の未来」(仮) NTTドコモ 取締役常務執行役員 研究開発センター所長 小森光修氏 |
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11:10〜12:00 | ||
ハードウエア/ソフトウエア関連 ナビタイムジャパン 代表取締役社長 大西啓介氏 |
「Automobile×WiMAX〜自動車とモバイルブロードバンド通信の融合により実現する未来〜」 KDDI 取締役執行役員常務/ UQコミュニケーションズ 代表取締役社長 田中孝司氏 |
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午後 | 12:40〜13:30 | |
「環境のためのテレマティクス」(仮) 本田技研工業 インターナビ事業室 室長 今井武氏 |
「SoftBankが描く自動車と通信の融合」(仮) ソフトバンクモバイル 取締役専務執行役員 兼 CTO 宮川潤一氏 |
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13:40〜14:30 | ||
「車々間・路車間通信利用安全運転支援システムの最新動向」 日産自動車 電子技術開発本部 IT&ITS開発部 エンジニアリングダイレクター 福島正夫氏 |
ソフトウエア関連 Microsoft Automotive Business Unit General Manager Tom Phillips氏 |
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14:40〜15:30 | ||
「電波メディアを用いたITS高度化への取組」 総務省 総合通信基盤局 電波部 移動通信課 課長補佐 井出真司氏 |
「次世代カーナビゲーションとデジタル地図技術の進化」 インクリメントP 代表取締役社長 森秀一氏 |
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15:40〜16:30 | ||
ITS関連(仮) 経済産業省 製造産業局 自動車課 講師未定 |
「幅広い自動車業界で活用が期待される多様な通信テクノロジー」(仮) 通信・ITSジャーナリスト 神尾寿氏 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 コンサルティングマネージャー 山崎茂樹氏 |
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16:40〜17:30 | ||
「内部及び外部技術を統合した新しい事業価値設計」 ジェムコ日本経営 コンサルティング事業部 コンサルティングマネージャー 榎田光宏氏 |
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なお、10月21日はパーク24やオリックス自動車、YRP研究開発推進協会による講演、10月22日にはBluetooth SIGとフェリカネットワークスによる講演も予定されている。
自動車業界に関心を持つ通信業界のプレーヤーは、ぜひこの貴重な機会を活用すべく、幕張メッセに足を運んでいただければと思う。
国際自動車通信技術展では、自動車業界と通信業界の融合による技術革新によって開発された商品やサービスを、4つのテーマで表彰するATTTアワード(自動車通信技術賞)も実施する。
各部門は以下の4つに決定した。
「先進安全・環境技術」部門では、情報通信技術を用いて、安全・環境分野において革新的な取り組みとなった製品/サービスを、「ビジネスイノベーション」部門では通信を用いたソリューションで、自動車および自動車関連ビジネスにおいて、革新的な製品・サービスを表彰する。「プラットフォーム」部門では、情報通信技術を用いて、ITSもしくはテレマティクスなどの発展や新ビジネス創出に貢献したサービスもしくはビジネスのプラットフォームを対象とし、「カーライフコンテンツ」部門ではクルマの利用環境において、「楽しさ」「便利さ」などの向上に寄与したモバイルコンテンツやモバイルサービスを主な対象として表彰する。
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