“iPhone for everybody効果”でソフトバンクが16万5300の純増――12月契約数

» 2010年01月08日 15時34分 公開
[田中聡,ITmedia]
グループ名 2009年12月純増数 累計
NTTドコモ 13万8800
 2in1:4500
5543万6100
 2in1:43万5900
KDDI 6万3600 3139万3000
ソフトバンクモバイル 16万5300
 ダブルナンバー:1500
2166万7200
 ダブルナンバー:3万4200
イー・モバイル 7万2900 212万1100
携帯総計 44万600 1億1061万7400

 電気通信事業者協会(TCA)が1月8日、2009年12月の携帯・PHS契約数を発表した。携帯電話の累計契約数は1億1061万7400。12月は各社の2009年冬モデルが出そろったこともあり、特にNTTドコモとソフトバンクモバイルが11月よりも純増数を伸ばした。

 ドコモの純増数は11月の5万5600から2倍以上となる13万8800。同社広報部によると、従来から好調だったデータ通信端末に加え、11月後半から販売を開始した冬モデルが12月にほぼ出そろったことで、音声端末も好調だという。番号ポータビリティの利用状況は1万8900の転出超過となったが、11月(−2万7700)よりは少ない。「12月は加入者の流動性が高い時期だが、『デビュー割』などのキャンペーンである程度転出を抑えられた」(同)

 KDDIは11月(6万9200)と同程度の6万3600の純増を記録したが、ドコモやソフトバンクモバイルほどの増加には至らなかった。KDDIが12月に発売したモデルは「BRAVIA Phone U1」と「PRISMOID」の2機種。auの2009年冬モデルは他社よりも早い10月下旬から販売されたため、広報部は「純増のピークは11月だった」とみている。

 ソフトバンクモバイルは4社の中では最多となる16万5300の純増を記録。同社広報部によると、12月4日から開始した、iPhone 3GS(16Gバイト)の実質負担額を0円とする「iPhone for everybodyキャンペーン」が大きく貢献したほか、冬モデルも好調だという。なお、同社の12月の純増数は、2009年では3月の38万1700に次いで多い。

 2009年はコンスタントに6万〜12万台の純増を記録しているイー・モバイルは、12月も7万2900の純増となった。同社はこれまでNetbookとデータ端末のセット販売で契約数を伸ばしてきたが、「最近はNetbookとのセット販売人気は落ち着きつつある」(同社広報部)という。その代わりに「CULVノートPCとデータ端末のセット販売が好調」であるほか、11月に発売した「Pocket WiFi」も売れており、結果として例月どおりの純増となった。「2009年度純増数100万契約の達成に向けて堅調に推移している」(同)

photo 純増数の推移
photo 純増シェアの推移
MNP利用状況 差し引き
NTTドコモ −1万8900
KDDI −8400
ソフトバンクモバイル 2万7600
イー・モバイル -500

 番号ポータビリティの利用状況は、NTTドコモが1万8900、KDDIが8400、イー・モバイル500の転出超過。ソフトバンクモバイルが、4社の中で唯一の転入超過(2万7600)となった。

photo MNPの利用状況
  2009年12月純増 累計
・システム別
NTTドコモ(W-CDMA) 34万4200 5204万5100
NTTドコモ(PDC) -20万5400 339万1000
au(CDMA2000 1x) 6万8100 3112万2100
au(cdmaOne) -4500 27万800
ソフトバンクモバイル(W-CDMA) 26万2700 2088万5400
ソフトバンクモバイル(PDC) -9万7400 78万1800
イー・モバイル(W-CDMA) 7万2900 212万1100
合計 44万700 1億1106万7400
・プリペイド契約
NTTドコモ −100 3万6900
au −6400 38万1900
ソフトバンクモバイル -7100 93万4900
イー・モバイル 1600 5万3200
合計 -1万2100 140万6900
・通信モジュール
NTTドコモ 3200 155万4400
KDDI(auモジュール系サービス用回線数) 1万3500 103万3300
ソフトバンクモバイル 6万7700 31万9300
合計 8万4400 290万7000
・IP接続サービス
iモード(NTTドコモ) 4万4200 4868万8200
EZweb(KDDI) 3万1200 2659万7200
Yahoo!ケータイ(ソフトバンクモバイル) 8万1500 1694万5700
EMnet(イー・モバイル) -1300 5万6600
合計 15万5600 9228万7700

ウィルコムは4万2400の純減

ウィルコム 2009年12月純増 累計
PHS −5万600 429万9400
WILLCOM CORE 3G 8200 7万2000
−4万2400 437万9600

 ウィルコムはWILLCOM CORE 3Gが8200の純増を記録したが、PHSが5万600の純減となったため、全体では4万2400の純減となった。同社は「今後も厳しい競争環境が続くと思うが、新しいスマートフォンの投入などいっそうの販売強化を図り、ウィルコムの優位性を生かした市場開拓を推進したい」とコメント。ウィルコムは1月に「HYBRID W-ZERO3」の発売を予定しており、同モデルでの巻き返しが期待される。

 あわせて、UQコミュニケーションズの12月時点での累計契約数が6万3600と発表された(9月末時点の累計契約数は2万1700)。同社の2009年度の契約数は、四半期ごと(9月末、12月末、3月末)公表されており、次回は2010年3月末の契約数が発表される予定。

※初出時に「11月末時点の累計契約数は2万1700」との記述がありましたが、「9月末」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。(1/18 17:10)

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