ウィルコムが企業再生支援機構を活用、ソフトバンクが出資との報道

» 2010年01月15日 10時04分 公開
[ITmedia]

 日本経済新聞を始めとする複数の報道機関が1月15日、事業再生ADR(裁判外紛争解決)の手続きを進めているPHSキャリアのウィルコムが、企業再生支援機構を活用して再建を目指す方向で最終調整に入ったと報じた。同機構と通信事業を手がけるソフトバンク、それに投資ファンドのアドバンテッジパートナーズが出資を検討していると報じているメディアもある。

 ウィルコムは、2009年9月24日に私的整理手法の事業再生ADR手続きを正式申請し、受理されており、金融機関に対し、約1000億円の債務元本残高の維持と返済期限の延長を要請している。

 ウィルコム広報部は、「ADR手続き成立に向けて、関係各所と調整を進めております。また、事業の再生に向けてその他の選択肢についても検討していますが、現時点で決まっていることはありません」とコメントしている。ADRの手続きについては、協議内容や進捗状況は非公表のため、回答できないとのこと。

 ソフトバンク広報部も「報道機関による憶測記事であり、報道された内容は、当社が発表したものではありません」としている。先日もウィルコムに対しソフトバンクが出資を検討しているとの報道があったが、その際も同様に「憶測に対するコメントはできない」としていた。

 企業再生支援機構は、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中堅事業者、中小企業者その他の事業者の事業の再生を支援することを目的として、国の認可法人として2009年10月に設立された株式会社。5年間で業務を完了するよう努める時限的な組織で、日本航空(JAL)の再建を手がけることがすでに決まっている。

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