Mobile World Congress 2010(MWC)のSamsung電子ブースでは、この展示会に合わせて発表した新製品「Samsung Wave」(S8500)を中心としたサービスやアプリケーションの展示を展開していた。従来までの端末をずらりと並べる“ハードウェア主体”の展示ではなく、サービスを中心とした展示スタイルへの変革は、同社が端末メーカーから総合的なコミュニケーション企業へと脱皮を図ろうとしている動きを見ることができた。
Mobile World Congress 2010の開催前日に催されたプレス向け発表会で、初めてその姿が披露されたSamsung Wave。明るく見やすい「スーパー有機EL」、高速な「1GHzプロセッサ」そして新しいプラットフォーム「bada」の採用が大きな特徴だ。フルタッチのユーザーインタフェース(UI)はTouchWiz 3.0にバージョンアップし、ウィジェットは画面下部に収納、追加のウィジェットもダウンロードできるようになっている。
内蔵アプリケーションはGoogleのWebサービスやFacebook、TwitterなどのSNSサービスとの連携が可能で、連絡先には各サービスのアカウントの登録が可能。例えば内蔵カレンダーはGoogleカレンダーやFacebookのスケジュールなどが自動的にシンクロされ、各サービスのアイコンと同時に表示される。またメールやTwitterなどは時系列で同時に閲覧できるなど、複数のサービスにまたがった情報を一括管理できる。Samsungはこれを「ソーシャルハブ」と呼んでおり、SNS機能に注力したスマートフォンという位置づけで、コンシューマー層に広く販売したい考えだ。
MWCのブースは半分以上のスペースをWave関連の展示が占めており、ソーシャルハブ機能やアプリケーション配信プラットフォーム「Samsung Apps」など、端末の機能だけではなく活用方法などが詳細に説明されていた。Samsung Appsは現在ヨーロッパだけで提供されているが、今年中には世界50カ国に展開予定で、対応アプリケーションも複数のデベロッパーが展示していた。
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