ドラマで使われるケータイたち2010年冬──ドコモ+au編「相棒」のトリックに使われたモデルは?(1/3 ページ)

» 2010年03月12日 11時22分 公開
[青山祐介,ITmedia]

 夕食を済ませた後、仕事から帰った後など、毎晩放送される1時間モノの連続ドラマ。人気俳優や女優、タレントや芸人が大勢出演し、ストーリーはもちろん、こうした出演者の芝居やファッションをチェックするのも楽しいものだ。ケータイ好きにとっても、ドラマは人気俳優がどんなケータイを手にしているか、ドラマの中でどのようにケータイが活躍しているかを見るというのも楽しみの1つといえる。

 これらの人気ドラマにはケータイキャリアがスポンサーについていて、ドラマには各スポンサーの最新機種が登場している。また、同時にキャリアでは自社がスポンサーとなっているドラマで使われるケータイを、各社のWebサイトで公開している。このコーナーでは、各社が公開しているドラマで使われるケータイの情報をもとに、実際のオンエアをチェックして得られた情報を加えて調査。今回はドコモとKDDIがスポンサーしているドラマを紹介しよう

警察庁特殊組織は「BlackBerry Bold」を使用

 民放各局が毎夜放送しているドラマは、4月、7月、10月、1月と、3カ月ごとのクールで切り替わっていく。今年1月から始まったクールでは、ドコモがスポンサーしているのは4枠5本のドラマ。火曜21時の「泣かないと決めた日」と「ライアーゲーム」(フジテレビ系)、木曜21時の「エンゼルバンク」(テレビ朝日系)、土曜19時56分の「ブラッディ・マンディ」(TBS系)、同21時の「左目探偵EYE」(日本テレビ系)となっている。

 このうちフジテレビ系火曜21時台の枠は、1月第4週までは前クールの人気ドラマ「ライアーゲーム」が引き続き放送され、その後、1月最終週から「泣かないと決めた日」が始まるという変則的な編成だった。また土曜日の「ブラッディ・マンディ」は、2008年10月から同枠で放送され大きな反響を呼んだ同名ドラマの第2シーズンとして、前作の2年後を描いたドラマ。主人公の三浦春馬は前クールの「サムライ・ハイスクール」から連続のシリーズドラマ主演となる。「ライアーゲーム」を除いて現在放送されているこれら4本のドラマで登場するケータイは、ドコモのWebサイト「テレビドラマ使用ケータイ」(外部リンク)で紹介されている。

photo ドコモスポンサーのドラマで最も多く使われていた、富士通製の「F-02B」

 今クールにドコモがスポンサーするドラマの中で、登場回数が最多の6台だったモデルが、富士通製の「F-02B」。同モデルは背面の「ジュエルブロック」やジュエリーをイメージした決定キー「ジュエルカットボタン」、好みの香りをつけられる「フレグランスピース」を装備するなど、ファッションアイテムのような演出ができるのが特徴。準主役では「左目探偵EYE」の石原さとみが、主に数百万円の負債の取り立ての電話を受けるシーンで使用。このほか、「泣かないと決めた日」の紺野まひる、「エンゼルバンク」にゲスト出演した羽田美智子と小沢真珠など、女性ユーザーが多い。男性では「ブラッディ・マンディ」で大学生を演じる佐藤健、「エンゼルバンク」でファンドマネージャーとして登場したデビット伊東が使っていた。

photo ドコモのスマートフォン「BlackBerry Bold」

 その次に多かったのが「BlackBerry Bold」の5台で、「ブラッディ・マンディ」に登場する警察庁警備局の特殊組織「THIRD-i」のスタッフに支給されていた。コンパクトにレイアウトされたQWERTYキーボードやトラックボールを備え、裏面にはレザー素材を採用するなど、ビジネスマン向けのモデルといえる。前シーズンに比べて今回はTHIRD-iメンバーの活躍が少ないせいか、BlackBerry Boldが登場するシーンもそれほど多くはないが、吉沢悠、松重豊、中原丈雄、阿南敦子など主なメンバーが使っているシーンを確認できた。

 THIRD-iには所属しない総理大臣秘書の矢柴俊博もBlackBerry Boldを使っていた。興味深いところでは、特殊医療拘置所で吉沢悠が廊下の壁を背にケータイを使うシーンで、彼の脇にきちんと「ケータイ許可エリア」という案内があり、病院でのケータイ使用に配慮したことがうかがえる。ちなみに、THIRD-iのメンバーは、2年前のファーストシーズンではHTC製の「HT1100」を使っていた。

PのWオープンスタイル端末は女性に人気

 さらに4台ずつで次点に並ぶのが、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「P-10A」と「P-01B」。P-10Aは2009年夏モデルとして発売された、Wオープンスタイルの防水ケータイ。2009年冬モデルのP-01Bは、3.3インチの大画面を採用したVIERAケータイ。P-01Bは「泣かないと決めた日」の榮倉奈々が、P-10Aを「エンゼルバンク」の長谷川京子、「ブラッディ・マンディ」の三浦春馬など、主人公が使っていた。

 さすが主役陣が使うだけあって作中での露出も多く、榮倉は恋人役の要潤との連絡に、転職アドバイザー役の長谷川は転職希望者との連絡に、そして三浦はテロリストに立ち向かう天才ハッカーとして、前述のTHIRD-iとの連絡などに頻繁にケータイを使うシーンが登場する。中でも榮倉のP-01Bは要潤と電話やメールをするシーンだけでなく、モデルの杏演じる恋敵が着信履歴を見て要潤に連絡を取るなど、榮倉のケータイがアップで映るシーンが多かった。また、この2モデルは女優陣に人気のようで、P-01Bは「ブラッディ・マンディ」の吉瀬美智子、「エンゼルバンク」の櫻井淳子、P-10Aでは「泣かないと決めた日」の町田マリー、田中えみ、「エンゼルバンク」の大島優子(AKB48)らにも使われていた。

photophoto パナソニック モバイル製の「P-10A」(写真=左)と「P-01B」(写真=右)

 その次に並ぶのが「F-01B」と「SH-02B」。富士通製のF-01Bは「左目探偵EYE」の横山裕、佐野史郎、「ブラッディ・マンディ」のペ・ジョンミョンなど、いずれも男性が使っている。特に、普段はごく普通の会社員ながらテロリスト集団の中核メンバーであるペ・ジョンミョンは、表情を変えることなくF-01Bでメンバーと連絡を取り合うなど、不気味な存在感を漂わせていた。一方、シャープ製のSH-02Bは、「泣かないと決めた日」の杏、「ブラッディ・マンディ」の川島海荷がPinkを使っていた。NTT東日本のフレッツ光のCMキャラクターでもある川島のケータイは、思いを寄せる同級生にメールや電話をするシーンで多数登場している。

photophoto 富士通製の「F-01B」(写真=左)とシャープ製の「SH-02B」(写真=右)

 このほか主なキャストが使っているケータイは、「泣かないと決めた日」では木村佳乃が「F-09A」、片瀬那奈と要潤が「F-02A」、藤木直人が「P-09A」を使用。「ブラッディ・マンディ」では藤井美菜が「SH-01B」、黒川智花が「N-08A」を使っている。また、「左目探偵EYE」の主人公 山田涼介が使う「P-01A」は、検索サイトから人物名を検索したり、刑事からメールに添付された動画ファイルをWオープンスタイルで見たりと、その機能をフルに使っていた。

 ドコモがスポンサーしているドラマの中で使われるケータイを台数別に見ると、NECやシャープ端末が多かった前クールに比べ、今クールは富士通とパナソニック端末が多い。使用台数ではこれまで何度も上位にランクインしていたシャープ端末が少なくなっているのが印象的だった。

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