SIMロックの是非を討論する「SIM LOCK in Japan2」 16日21時からニコ生・Ustで中継ふぉーんなハナシ

» 2010年04月14日 21時23分 公開
[ITmedia]

 2007年に総務省は、今後のモバイルビジネスのあり方を議論する「モバイルビジネス研究会」を開催した。ここでは、端末価格と通信料を分離する「分離プラン」の導入や利用期間付き契約の導入、MVNOの参入促進などが決定された。ただ、当時SIMロックの解除については拙速な判断は避け、「直ちにSIMロックを解除すると事業者間の競争をゆがめる可能性があるため、SIMロックそのものの解除は2011年の第2フェーズをめどに法的に義務づけるべき」という報告書をまとめた。

 そして2010年。総務省は「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」などで、今年中にSIMロックのあり方について結論を出すべく、調査を行っているが、4月2日に開催された「携帯電話端末のSIMロックの在り方に関する公開ヒアリング」後に、総務副大臣の内藤正光氏はSIMロックを原則解除する方向であることを明言した。総務省は「SIMロックは解除する」という結論ありきで議論を進めているように見える。正式な発表はまだないが、6月をめどにガイドラインを作成し、通信事業者にケータイのSIMロック解除を要請する方向のようだ。

 総務省は「利用者の求めに応じる形でSIMロックを解除する」という意向を表明しているが、果たしてSIMロックの解除は、どれだけのユーザーメリットをもたらすのか。その陰にあるデメリットについて、まだ十分に議論されていないのではないか。そう感じている業界関係者は少なくない。

 そんな折、ケータイジャーナリストの石川温氏とライターの三上洋氏が、通信業界に造詣の深い関係者を呼んで、SIMロックのあり方やその是非を議論する討論会「SIM LOCK in Japan2」を4月16日21時から開催する。討論には論客として知られる慶應義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授であり、ドワンゴの取締役でもある夏野剛氏、ソフトバンクモバイル 取締役副社長の松本徹三氏、日本通信 代表取締役専務COOの福田尚久氏が参加予定だ。司会は日経コミュニケーション編集部 副編集長の菊池隆裕氏が務める。

 討論の様子は、ニコニコ動画の「ニコニコ生放送」やUstreamで中継されるので、SIMロック問題に興味や関心のある人は是非視聴したい。

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