ソフトバンク端末は、基本的にUSIMカードがないと利用できないが、「HTC Desire」はどうか。試しにUSIMカードを抜いて電源を入れたところ、緊急通報の画面が出るのみで、ホーム画面にはアクセスできず、ほかの機能も利用できなかった。日本ではSIMカードがないと緊急通報はできないので、いっさいの操作ができないことになる。
USIMカードなしで3G通信以外の機能が利用できれば、HTC Desireでは無線LAN経由でインターネットを利用し、3G通信はほかのソフトバンク端末で利用するといった使い分けができただけに、少し残念に思われる。
HTC Desireに機種変更をした後も、以前使っていたソフトバンク端末にUSIMカードを入れ替えて利用できる。現在、HTC Desireではソフトバンク同士でやり取りするSMSは利用できるが、S!メール(MMS)は利用できない。S!メールを送受信するには、USIMカードを以前のソフトバンク端末に入れ替えて使う必要がある。HTC DesireのS!メールの対応時期は未定。
また、iPhoneは専用のUSIMカードを使っているため、ほかのソフトバンク端末に差し替えての利用はできず、Yahoo!ケータイの有料サイトはiPhoneを契約した時点で解約扱いになる。一方、(HTC Desireをはじめとする)Xシリーズに機種変更をしても、USIMカードをもとのソフトバンク端末に入れ替えれば、有料サイトは継続して利用できる。
HTC Desireのホーム画面には「HTC Sense」という独自のユーザーインタフェースが採用されており、7つの画面にウィジェットやショートカットを設置できる。ドコモの「HT-03A」と「Xperia」のホーム画面は3つしかないので、HTC Desireの方がカスタマイズできる幅が広い。
さらに、仕事やプライベートなどの用途別に、複数のHTC Sense(以下、シーン)を使い分けることも可能。ホーム画面でmenuキーを押して「シーン」を選ぶと、「マイシーン」「HTCシーン」という2つのジャンルが表示される。前者には自分が編集したシーン、後者には「ソーシャル」「ビジネス」「オフタイム」など、プリセットされたシーンが並んでいる。
例えばソーシャルには、(TwitterとFacebookの更新情報を表示する)「Friend Stream」ウィジェットや、アドレス帳のお気に入り、SMSとEメールのウィジェットなどがあらかじめ設定されている。編集したシーンは、ほかのシーンに変更する前に保存でき(保存しなくてもよい)、マイシーンから呼び出せる。シーンを作りすぎると逆に複雑になりそうだが、2〜3種類ほど作成して使い分けてもよさそうだ。
また、ホーム画面上で(2本指でつまむ)ピンチイン操作をすると、7つの画面がサムネイルで表示され、目当ての画面にワンタッチでアクセスできる。
HT-03AやXperiaのホーム画面では、画面下部のバーをスライドすると、プログラム一覧が現れるが、HTC Desireに同様のバーはない。HTC Desireのホーム画面下部には[▲][電話][+]のアイコンがあり、[▲]からすべてのプログラム、[電話]から電話機能を呼び出せ、[+]からホーム画面の設定ができる。
ホーム画面の何もないところをロングタッチしてウィジェットやショートカットの設定ができ、画面上部のバーを下にスライドして新着情報が表示される仕様は、ほかのAndroid端末と同じだ。
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