ソフトウェア面では従来のカシオ端末から大きな変化が見られるわけではないが、カメラが1295万画素に向上したのに伴い、「EXILIMケータイCA005」と同程度の撮影機能が盛り込まれたり、「Wi-Fi WIN」に対応したことによるメニューが追加されていたりする。
ディスプレイがフルワイドVGAサイズになったことで、より凝った待受画像も用意し、3つのケータイアレンジはギアっぽさを感じさせる「Standard」のほか、モータースポーツと地球環境を感じさせるグラフィックをプリインストールしている。いずれも歩数計による歩数と歩行距離、消費カロリーが分かるカロリーカウンターの表示が可能。その中の「メーター」は、累積カロリーから機械式メーターの部品が1つずつ増えていき、最後にメーターが完成するというストーリーとなっている。
W62CAから搭載されているオリジナルアプリG'zGEARが、CA002から大幅にバージョンアップされているのも特筆すべき点だ。G'zGEARは本体内に内蔵するGPS、ジャイロコンパス、温度センサーを利用し、“地球を感じさせる”コンテンツを持つアプリだ。
CA002では方位とその方向にある自然対象物が分かる電子コンパス、現在の温度と過去の温度が分かる温度計、現在地を記録できるトリップメモリーのほか、その日時における各地の潮位、日の出日の入、月の出月の入、地球と月の運行が分かるコンテンツを搭載していた。
G'zOne TYPE-Xではそれぞれのコンテンツに機能を追加した。VGAディスプレイを生かしたリッチなグラフィックばかりでなく、モーションセンサーを使った星座の位置が分かるコンテンツ「STAR PLATE」と、歩数計を使って世界各地の有名なトレイルコースを疑似体験できる「WALKING COUNTER」の2コンテンツが追加されている。ただし、W62CAとCA002で搭載されていた、レフリータイマーやインターバルタイマー、100ラップが記憶できるストップウォッチが使えるスポーツタイマーは、残念ながら今回は搭載されていない。
これまで、G'zOneシリーズのカメラ機能はオマケ的な存在であり、同世代のEXILIMケータイなどと比べると明らかに劣るスペックだった。だが、G'zOne TYPE-Xでは1295万画素COMSセンサーを搭載し、CA005と同等の撮影機能を備えている。オートフォーカスや手ブレ補正はもちろん、20fpsでの1秒間の高速連写や、10枚の連写画像から動く被写体をカメラが自動で切り抜き合成写真を作ってくれる「ダイナミックフォト」、3倍超解像デジタルズーム、スマイル検出オートシャッターなど、EXILIMケータイと遜色ない機能を備えている。
撮影した写真を整理して閲覧できる「イメージスクリーン」や、撮影画像の顔から表情の違う写真を作成する「フェイルファクトリー」といったお楽しみアプリも用意している。ただし、美撮り機能は搭載していない。
シリーズ最高スペックのG'zOneとうたわれているとおり、LISMO、EZナビウォーク、au Smart Sports、おサイフケータイ、Wi-Fi WIN、グローバルパスポートCDMAなど現時点で提供されているauのほとんどのサービスに対応している(WIN HIGH SPEEDには非対応)。ワンセグ、EZ・FM、Bluetooth、赤外線通信、32GバイトのmicroSD対応など、ハード面でもほぼ全部入りといえる。これまでG'zOne が欲しいけれど、自分にとって必要なサービスに対応していないために諦めていたファンにとっては、待ちに待ったモデルといえるだろう。
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