2010年7月、NTTドコモが2011年4月以降に発売する端末に「SIMロック」を解除できる機能を備える方針を明らかにしたが、気がつけばもう2010年も終わり。2011年の携帯電話関連業界は「SIMロックフリー」という単語がいろいろと話題になりそうだ。
そんな機能を一足先に実現するSIMロックフリー端末がイー・モバイル「Pocket WiFi S(S31HW)」だ。重量約105グラムの小型ボディに240×320ドット表示に対応する2.8型のタッチパネルディスプレイを搭載し、OSにAndroid 2.2を採用。下り最大7.2Mbps/上り最大5.8Mbpsの3Gデータ通信とIEEE802.11b/g/n(テザリング機能はIEEE802.11b/g)準拠の無線LAN、GPS、Bluetoothといった通信機能を備える。
複数台の無線LAN搭載機器で3G回線を共有して利用できるポータブル無線LANルータ「Pocket WiFi(D25HW)」に、Webやメール、カメラ、アプリケーションの個別インストールなどをタッチ操作できるAndroidスマートフォンの機能も追加した“進化版”と見ると分かりやすい。発売は2011年1月中旬を予定する。
今回はこのPocket WiFi Sの評価機で、まずはポータブル無線LANルータとしての使用感とテザリング機能、バッテリーの持ち、そして“本当にSIMロックフリーなのか”を簡易検証する。
(※今回の評価は発売前の評価機で行っております。ハードウェアおよびソフトウェアの仕様・機能は、製品版と異なる可能性があります。ご了承ください)ボディサイズ | 本体サイズ | 重量 |
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Pocket WiFi S | 54.8(幅)×104(高さ)×13.5(厚さ)ミリ | 約105グラム |
Pocket WiFi(参考) | 48.6(幅)×95.5(高さ)×14.1(厚さ)ミリ | 約80グラム |
b-mobileWiFi(参考) | 54(幅)×99(高さ)×14(厚さ)ミリ | 約75グラム |
iPhone 4(参考) | 58.6(幅)×115.2(高さ)×9.3(厚さ)ミリ | 約137グラム |
Pocket WiFi Sは、かなり小型だ。ボディサイズは54.8(幅)×104(高さ)×13.5(厚さ)ミリで、重量は約105グラム。従来モデル Pocket WiFi(D25HW)の48.6(幅)×95.5(高さ)×14.1(厚さ)ミリ/重量約80グラムよりやや大きく重い程度で、Pocket WiFiや同じくSIMロックフリーのポータブル無線LANルータ「b-mobileWiFi(BM-MF30)」の54(幅)×99(高さ)×14(厚さ)ミリ/重量約75グラムともそれほど差がない数値となっている。
実際に手にしても手にすっぽり収まり、ほどよくコンパクトなサイズ感がなかなか心地よい(ちょっと重いが)。厚さについては、底面を絞って薄く造形してあるb-mobileWiFiと違い、数値こそ13.5ミリだが全体的にずんぐりしているので尻ポケットへの収納性はやや劣る。まぁ、こちらは普通の折りたたみ型携帯電話と似た感じで、ほかのポケットやバッグ、ポーチ類に収納するなら不便はない。ストラップホールをきちんと備えるので、何らか工夫して腰や首、バッグに提げるスタイルもアリだろう。
ディスプレイは2.8型/320×240ドット表示のTFT液晶で、静電容量方式のタッチパネルを備える。メインのスマートフォンとして使うなら仕様はやや頼りないが、テザリング機の“情報表示ディスプレイ”とするならまったく不便はない。ちなみに、本機のプロセッサはPocket WiFiと同じMSM7225(528MHz)とのこと。スマートフォンとしての体感値は「IS03」や「Galaxy S」などと比べてしまうと、残念ながらややもたつきがあるのは否めない。
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