また、WiMAX対応の魅力は動画などのデータサイズの大きいコンテンツを扱う際に威力を発揮する。試しにWiMAXに接続した状態でYouTubeを見てみたが、映像は途切れることなく表示され、動画の再生が半分を超える前にダウンロードが完了していた。
テザリングでPCなどを接続した際にも、WiMAX対応エリアなら高速な通信が期待できる。また、WiMAXでデータ通信を行っている場合、通話中もデータ通信やテザリングを続行できるというメリットがある(CDMAでは接続が中断される)。端末発表会場では実際にPCとEVO WiMAXをWi-Fiテザリングで接続し、PC側で通信速度を測ることができた。ただ、会場にある何十台ものデモ機がWiMAXに接続しているためか、計測した通信速度は下り579kbpsと思いのほか伸び悩んだ。
そこで3Gのネットワークで再度計測すると、今度は下り約1Mbpsという結果に。WiMAXがつながらない、あるいは通信が遅いといったシーンでも、より幅広いエリアに対応した3Gネットワークを利用できるのはありがたい。筆者の経験だと、地下鉄駅ではWiMAXがつながらないことが多いが、3Gならおそらく問題ないだろう。ただ、2012年1月以降、WiMAX対応スマートフォンにおける3G通信には、月5Gバイト以上のデータ通信に速度制限が実施されるので注意しよう。通常のWebブラウジング程度なら5Gバイトを使い切ることはあまりないだろうが、大容量コンテンツの送受信を繰り返すなどしていると、制限される可能性がある。
WiMAXへの接続は、専用のウィジェットを使ってワンタップでオン/オフが切り替えられる。Wi-Fiのウィジェットも同様だ。接続の優先順位は、Wi-Fi、WiMAX、3Gの順となる。なお、WiMAXと3G間でのハンドオーバー機能は実装されていないので、切り替わる際にはWi-Fiと同様に一度接続が切れることになる。
Wi-Fiテザリングの設定は、端末の「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fiテザリング設定」で行えるほか、専用のアプリアイコンから設定画面に遷移することも可能だ。
機能的な特徴としては、HDMI出力を備えている点にも注目したい。テレビに接続することで、端末カメラで撮影したハイビジョン動画や、YouTubeの動画をテレビに映し出せる。ただ、YouTube動画と「ギャラリー」内動画以外は表示できない仕様のようで、写真などをテレビの大画面で見るといったことはできなかった。
グローバルモデルをなるべくいじらずに導入した今回のモデル、auならではのアプリや機能はそれほど多くない。プリインストールアプリとしては、「Skype au」「jibe」が入っているほか、Webサイトau oneへのショートカットがある。
そのほか、HTC独自のUI(ユーザーインタフェース)である「HTC Sense 1.6」を採用し、オリジナルのウィジェットを使ったり、ホーム画面をテーマごとに切り替えたりすることが可能だ。
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