第4回 ホーム画面の操作性に優れたモデルは?――13機種+2アプリを比較最新ケータイ徹底比較(スマートフォン2010年冬モデル編)(1/3 ページ)

» 2011年03月04日 17時00分 公開
[田中聡,ITmedia]

 ケータイの「待受画面」に相当するAndroidの「ホーム画面」は、すべてのアプリや機能の入り口であり、このUI(ユーザーインタフェース)が端末の使いやすさに直結すると言っても過言ではない。ホーム画面にはAndroid OSの素の状態に近いものと、メーカーが独自にカスタマイズを施したものがあり、使い勝手は機種によって異なる。そこで、今回は2010年冬モデルに「Xperia(SO-01B)」(Android 2.1)を加えた13機種と、ホーム画面を変更できるアプリ「LauncherPro」「ADW.Launcher」を加えた15種類のホーム画面とメニュー画面の違いをまとめた。端末については、いずれも初期状態のホーム画面を検証した。

photo 上段左からNTTドコモの「GALAXY S」「GALAXY Tab」「LYNX 3D SH-03C」「REGZA Phone T-01C」、auの「IS03」「SIRIUS α IS06」、下段左からソフトバンクの「DELL Streak 001DL」「HTC Desire HD 001HT」「GALAPAGOS 003SH」「Libero 003Z」、イー・モバイルの「HTC Aria」「Pocket WiFi S」

ホーム画面――設定は豊富? 他ページへの移動はスムーズ?

 Android端末のホーム画面には複数のページが用意されており、よく使うアプリのショートカットやウィジェットなどを設置できる。いずれの機種も左右にフリックするとページが切り替わる。アプリ一覧のみが表示されるiPhoneに比べると、Androidの方がカスタマイズの自由度は高い。今回取り上げた13機種では、Xperiaと「Libero 003Z」「Pocket WiFi S」がAndroidの標準的なものに近いホームUIを採用しており、他の機種には独自色の強いUIが使われている。

photophotophotophoto 左からGALAXY S、GALAXY Tab、SH-03C、T-01Cのホーム画面
photophotophotophoto 左からIS03、IS06、001DL、001HTのホーム画面
photophotophotophoto 左から003SH、003Z、HTC Aria、Pocket WiFi Sのホーム画面
photophotophoto 左からXperia、LauncherProとADW.Launcherのホーム画面

 ホーム画面上で利用できるページ数は5〜10ページで、この中では「IS03」と「GALAPAGOS 003SH」の10ページが最も多い。複数のページを使う際に重要なのが、各ページへいかに素早く移動できるか。もちろん左右にフリックした際の動きも重要だが、ページのサムネイル表示や、ワンタッチで2ページ以上離れたページにジャンプできれば、さらに快適に使える。サムネイル表示は、「REGZA Phone T-01C」、IS03、「DELL Streak 001DL」を除く機種とアプリで可能。

 「GALAXY S」「GALAXY Tab」「HTC Desire HD 001HT」、003SHでは、サムネイル表示したページをドラッグ&ドロップすることで、ページを入れ替えることもできる。ホーム画面を使っていくうちに「やっぱり後ろのページの方がよく使う」といったこともあるので、より柔軟な設定が可能になる。

photophotophotophoto 左からGALAXY S、IS06、001HT、003SHのサムネイル表示。IS06は3D表示され、上下左右に向きを変えられる

 サムネイルよりも、高速で目当てのページに移動する方法がある。GALAXY S、GALAXY Tab、T-01C、001DL、003SHは画面上または下のアイコンをタップすると、瞬時に目当てのページへジャンプする。GALAXY SとGALAXY Tabなら画面上部の(ページを示す)丸いアイコン、T-01C、001DL、003SHは画面下部に触れたときに表れるサムネイルやアイコンをタップすると、目当てのページに切り替わる。7ページ目から1ページ目など、離れたページに移りたいときに便利だ。

photophotophotophoto GALAXY Sでは画面上部に丸いアイコンをタップすると、そのページへ瞬時に移動する(写真=左端)。T-01Cでは画面下部をタップして表示されるアイコンに触れると、そのページへ移動するが、スクロールがやや遅い(写真=左中)。001DLも画面下部のショートカットアイコンに触れてページを切り替える(写真=右中)。003SHでは画面下部をタップして表示されるページのサムネイルに触れると移動できる(写真=右端)

 ホームキーを押したときの挙動については、中央のページや左から3つ目のページに戻る機種が多く、これらのページが“デフォルト”として設定されている。デフォルトのページが中央にあると、そこからフリック1回で移動できるページが左右に2つあるので、中央とその左右の計3ページに、よく使うショートカットやウィジェットを設置しておくといいだろう。一方、GALAXY SとGALAXY Tabは左端のページがデフォルトとなっているので、ホームキーを押すと左端に戻る。これだとワンフリックで右側のページにしか移動できないので、使い勝手ではややマイナスといえる。

 どのページに移動しても表示される固定アイコンを変更できるのは、GALAXY S、GALAXY Tab、「LYNX 3D SH-03C」、003SH、LauncherPro、ADW.Launcher。初期状態では電話、ブラウザ、メールなどが固定アイコンに設定されている機種が多いが、それらが必ずしもよく使う機能とは限らないので、ここはカスタマイズできる方が親切だ。

photophotophoto GALAXY Sはメニュー画面のサブメニューから「編集」を選ぶと、アプリや固定アイコンの並べ替えができる(写真=左)。003SHはショートカットのドラッグ&ドロップで固定アイコンも変更可能(写真=中)。LauncherProでは5個×3列の固定アイコンを設置でき、左右にフリックすると列が切り替わる。アイコンの画像も変更可能だ(写真=右)
photophotophoto ADW.Launcherのホーム画面でアプリアイコンを長押しすると、ゴミ箱へ直接ドロップしてショートカットを消せるほか、アンインストールやアイコン名と画像の変更もできる(写真=左、中)。MENU→「編集」から、特定ページを削除したり前後のページを入れ替えたりできる(写真=右)
photophotophoto GALAXY Tab(写真=左)、001DL(写真=中)、LauncherPro(写真=右)、ADW.Launcherはアプリ一覧とメニュー画面の横表示も可能
ホーム画面
最大ページ数 サムネイル表示 目当てのページに高速移動(サムネイルを除く) ページの入れ替え ホームキー押下後の反応 固定アイコンの変更 動作速度 内蔵壁紙 内蔵ライブ壁紙
GALAXY S 7ページ 左端のページに戻る 13種類 10種類
GALAXY Tab 9ページ 左端のページに戻る 6種類 11種類
LYNX 3D SH-03C 5ページ 中央のページに戻る 11種類 13種類
REGZA Phone T-01C 9ページ 中央のページに戻る 14種類 11種類
IS03 10ページ ページは切り替わらず 18種類 14種類
SIRIUS α IS06 7ページ 中央のページに戻る 31種類 11種類
DELL Streak 001DL 7ページ 中央のページに戻る 32種類 11種類
HTC Desire HD 001HT 7ページ 中央のページに戻る 19種類 13種類
GALAPAGOS 003SH 10ページ 左から3つ目のページに戻る 12種類 9種類
Libero 003Z 5ページ 中央のページに戻る 26種類 11種類
HTC Aria 7ページ 中央のページに戻る 23種類 12種類
Pocket WiFi S 5ページ 中央のページに戻る 19種類 9種類
Xperia SO-01B 5ページ 中央のページに戻る 18種類 10種類
LauncherPro 7ページ サムネイル表示など 2種類
ADW.Launcher 7ページ サムネイル表示など 1種類

 上記表にもある動作速度はあくまで筆者の体感的なものだが、この中ではGALAXY S、GALAXY Tab、SH-03C、001HT、003SH、「HTC Aria」が特に軽快に動くと感じた。なお、LauncherProとADW.Launcherについては端末によって動作速度が異なるので、動作速度の評価は割愛する。ただ、IS03でこれら2つのホーム画面を設定したところ、初期状態のホーム画面よりもスムーズに動いたので、操作性は良好といえる。ホーム画面の動作速度については、以下の動画記事も参考にしてほしい。

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