というわけで今回は、Virgin Mobileの3G対応ポータブル無線LANルーター「MiFi 2200」(Novatel Wireless製)を購入してみた。データ通信料金はだいたい10USドル/100Mバイトまで(Verizonのみ15USドル/100Mバイト)だ。それ以外のプランもあるが、Virgin Mobileのみ定額(使い放題/2.5Gバイト超で一時的に通信速度制限)の利用プランを50USドル/月で提供するので、同社を選択した次第だ。
購入は(Virgin Mobileのキャリアショップが少ないため)どこの都市にもたいていはあるBest Buyを利用した。ロサンゼルス国際空港にはBest Buyの自動販売機があり、Virgin Mobileのデータ端末が売っていることもあるそうである。
このMiFi 2200の価格は149.99USドル(日本円換算で1万2000円前後 2011年3月現在)だった。より安価なUSB接続の有線モデム型(99.99USドルだった)もあったが、ルーター型であればPCへのドライバインストール作業が不要で、PC以外にスマートフォンなどの無線LAN対応機器も最大5台まで同時に利用できるメリットがある。スマートフォンなど複数の機器を同時に使う人や、ほかに同行者がいるならば、ルーター型の方が利用シーンは広いだろう。
さらに残高を追加するTop-Upカードを適宜購入しておくのも忘れずに。Top-Upカードは10USドル、25USドル、40USドル分など、金額別にいくつかの種類が売っている。
MiFi 2200のパッケージは、本体、バッテリーのほかに、USB出力型のACアダプタ、Micro USBケーブル、布ケース、マニュアルが入っている。ちなみに、アメリカのCDMA2000対応端末はSIMカードを使用せず、通信経由で登録情報を機器に登録・記録することで使えるようになる仕組みになっている(もちろん、いわゆるSIMロックフリー端末ではない)。
では、MiFi 2200で登録作業を行おう。利用までの流れは以下の通り。無線LAN機器をPCに登録して使えるようにするほどのスキルがあれば迷うこともほとんどないだろう。
基本登録の後は、料金プランの登録を行う。画面右下の「Setup Wizard」より進めていく。プランは10USドル(通信量100Mバイトあるいは10日間まで)/20USドル(通信量500Mバイトあるいは1カ月間まで)/50USドル(通信量無制限/1カ月間まで)の3つがあるわけだが、この状態では追加額がゼロのため、まだ選択できない。ここで、購入しておいたTop-Upカードの番号を入力して残高を追加する。
次回の残高追加の作業も、同様にTop-UpカードのPIN追加を繰り返せばよい。有効期限は、10USドル/100Mバイトまでのプランが10日。100Mバイト分通信するか、PIN(番号)登録より10日が経つまで使えるという意味だ。同様に20USドル/500Mバイトまでプランは1カ月、50USドル/1カ月定額のプランも同じく1カ月となる。業務でガンガン通信を利用することがあらかじめ分かっている場合や、1〜2週間ほどとやや長期間滞在するなら、あとあとPIN登録の面倒がない50USドルの使い放題プランを選ぶのもいいだろう。
そして、MiFi 2200を登録したアカウントの有効期限は1年間である。今回購入したMiFi 2200は、期間内であればTop-Upカードで残高を追加すれば継続利用できるので、ビジネス利用はもちろん、旅行も含めて年に複数回渡米の予定がある人は次回以降も有効に活用してほしい(もっとも、1年が過ぎても初期登録し直せば再度使える)。
山根康宏 :香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯コレクターとしても知られ、2008年は100台以上携帯電話を購入。所有する海外端末数は600台以上(2009年3月時点)。
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