富士通東芝製モバイルコミュニケーションズ製の「T008」は、メインターゲットを女性に絞ったフィーチャーフォン。ボディサイズは約50(幅)×112(高さ)×16.3(厚み)ミリと、丸みを帯びたボディで女性でも持ちやすく仕上がっている。IPX5/IPX7等級の防水も施し、ワンセグのアンテナもボディに内蔵している。雨の日はもちろん、女性からの要望が特に多いというバスルームでの利用も安心だ。
防水性のためかダイヤルキーはシートキーを採用しているが、押す部分を盛り上げる形にすることで、独立したキーと同様の押し心地になるように工夫されている。なお、キー部分に印字されているフォントはカクテルブラックのみ異なるものになっている。
プラットフォームは「KCP 3.2」を採用している。ハードウェアプラットフォームは米Qualcomm社製のSnapdragon(QSD8650)を採用し、高速な処理速度を提供する。高速処理はバッテリー消費にも影響するので、電池容量は930mAhとフィーチャーフォンとしては大容量のものを搭載。連続通話時間は約230分、連続待受時間は約270時間(ともに国内での利用時)を実現している。
KCP 3.2は、ソフトウェア面での改善点が多い。目に見えるもので代表的な例が「セルフメニュー」だ。マルチプレイウィンドウ、クイックアクセスと進化してきたマルチタスク機能を更に洗練したもので、自分が使いたい機能を自由に登録することができ、本体の「セルフ」ボタンを押すことですぐに呼び出せる。タスクメニューは、セルフメニューを表示させて、もう一度セルフボタンを押すことで表示するようになっている。
T008独自の要素といえるのが「つながるメニュー」の存在だ。このメニューは、友達とのコミュニケーションをより密にするために用意されたもので、「なかよしランキング」「あとで読メール」「即打ちメール」「バースデーお知らせ」などの機能がある。
なかよしランキングはメールの送受信、音声発着信の回数をランキング化し、コミュニケーションの密度を一目で確認できるというもの。「例えば『ランキングの低い友達と久しぶりコミュニケーションを取ってみよう…』と思い立つ一助になる」(説明員)という。あとで読メールは「ほぼその名の通り」(説明員)で、後で読みたいメールをチェックしておくことで、すぐに読めるようにする機能。待受画面からそのメールにすぐにアクセスすることもできる。
「即打ちメール」は、とにかくすぐEメールの本文を打ちたいシーンで役に立つ機能。あらかじめ送信先を設定することで、宛先を指定せずに本文を打ち終わったら即メールを送信、ということもできる。出荷時状態では本体ショートカットキーにこの機能が割り振られている。「バースデーお知らせ」は、電話帳に登録した友達が誕生日になると待受画面で知らせてくれるというもの。通知からお祝いのメールをすぐ送ることもできる。当然ながら、あらかじめ友人知人の誕生日情報を電話帳に登録しておく必要がある。
絵文字はauの絵文字とオリジナルのデコレーション絵文字を合わせて4010種類をプリセットしており、au端末としては史上最多となっている。東芝ブランドの端末としては初めてキャラクターとコラボレーションする「豆しば」の絵文字も用意された。
デコレーション絵文字は、表示に時間がかかることもあるが、Snapdragonとソフトウェアのチューニングによって、サクサク一覧表示することができるのが強みだ。内蔵データフォルダはBREWアプリ専用域とは別に約800Mバイトあり、出荷時状態でも約547Mバイトある。使っているうちにデコレーション絵文字がたくさん増えても保存でき、かつサクサクと表示できる。
そのほか、Bluetooth機能、GLOBAL PASSPORT CDMA(国際ローミング機能)、BREW版Skype au(別途アプリをダウンロード)などに対応している。カメラには約808万画素のCMOSセンサーを搭載。画素数ではハイスペックモデルに見劣りするが、フォトライトも備えており、“普段使い”には十分なスペックといえるだろう。
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