ソフィアモバイル、スマートフォンを使ったモバイルIP電話「エスモビ」で携帯電話事業に参入ドコモのFOMA網をMVNOで利用(1/2 ページ)

» 2011年07月14日 00時42分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 ソフィアモバイルは、NTTドコモのFOMA網と専用のAndroidスマートフォンを使ったモバイルIP電話サービス「エスモビ」を発表した。対応端末として、独自開発のIP電話アプリ“エスモビ”をインストールした中Huawei製の「IDEOS X5」を、7月下旬に発売する。

photophoto ソフィアモバイル代表取締役社長の志村明彦氏(左)と、同社 事業本部本部長の高橋和夫氏

 エスモビの料金プランは、2年間の継続利用を前提とした月額4300円のベーシックプラン(途中解約などには9975円の解除料が発生)と、利用期間の制約がない月額5960円のフリープランの2つ。別途、ユニバーサル料が月7.35円かかる。そのほか、無料の留守番電話サービスや故障時の修理代金を軽減する故障安心サポート(月額315円)、Web通話明細をサービス(月額105円)、指定したエスモビ端末と内線番号で発着信が可能なサービス(月額105円)なども用意した。

 エスモビはスマートフォン1台に1つの050番号が付与され、エスモビ同士は24時間・国内外を問わず無料で通話できる。国内の固定回線には1分間6円、国内携帯電話には1分間17円で接続。海外への発信については、米国/中国/韓国/英国/フランスでは1分間3円(固定・携帯問わず)と、国内の固定・携帯向けよりも安い通話料金なのが特徴。国際ローミングには対応していないが、旅行など短期間の渡航時には海外利用ができるSIMのレンタルサービスを検討しているという。また、IDEOS X5はSIMロックフリーのグローバル端末のため、現地キャリアのSIMに差し替えて使うことも可能だ。

photophoto エスモビを構成するネットワークの概要

photophoto 料金プランは2つ

photophoto 海外絵の通話が特に安い(左)。オプションサービスも充実させた(右)

 エスモビのもうひとつの特徴として、ビジネスフォンのように保留・転送が行えるという点が挙げられる。モバイル向けの通話サービスでありながら、通話中に一旦保留して別の内線や電話番号に発信し、保留していた通話をべつの電話に転送できる。これは、1回線で2チャンネルの通話を提供するフュージョン・コミュニケーションズの「FUSION IP-Phone」をIP電話インフラに採用したことで実現した機能だ。転送した通話の料金は、電話を回した元の回線に課金される。

 なお、エスモビ向けに提供されるFOMAのMVNO回線は、データ通信専用のため080/090番号を使う通話(回線交換方式)の発着信ができない。サービス開始時には110番や119番といった緊急電話へも発信できないが、「将来的にはなんらかの方法で対応したい」(同社)としている。

 データ通信の速度は、下り最大7.2Mbps/上り最大5.6Mbps。パケット通信はスマートフォン単体だけでなくテザリングにも対応し、PCとはUSB接続かWi-Fi接続、ほかのスマートフォンや携帯ゲーム機とはWi-Fiで接続できる。また、クラストが提供する公衆無線LANサービス「エコネクト Wi-Fi」のIDも付与されるので、BBモバイルポイント(約4300カ所)とlivedoor Wireless(約2200カ所)のWi-Fiスポットで無線LANが無料で利用できる(フレッツ・スポットは有償対応)。

 ちなみにこのエコネクト Wi-Fiとは、月額380円でBBモバイルポイント・livedoor Wireless・フレッツ・スポットの計15600箇所のスポットが使える公衆無線LANサービスで、1契約ごとにひと月に3キロ分のカーボン・オフセット(CO2排出権)を購入するという、ユニークなサービスだ。

photophoto ソフィアモバイルが販売する中Huawei製のAndroidスマートフォン「IDEOS X5」(左)と、プリインストールされているモバイルIP電話アプリの“エスモビ”(右)

 エスモビ専用端末として国内初登場となったのIDEOS X5は、3.8インチのワイドVGA(800×480ピクセル)表示対応のTFT液晶をタッチパネルディスプレイに採用し、CPUに米Qualcomm製のMSM7230(800MHz駆動)を搭載したAndroidスマートフォン。カメラはオートフォーカス付きの有効画素数500万画素CMOSで、最大32GバイトまでのmicroSDが利用できる。

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