テザリング機能での通信はなかなか快適で、ネットサーフィンや仕事をするには十分だと分かりましたが、1つ大きな問題があります。テザリング機能を使用すると、バッテリーの消耗が激しいことです。ということで、実際にどの程度バッテリーを消費するのか試してみました。仕事で使うことを想定し、テザリングの省電力設定を行わず「常にオン」にします。5分や10分使わなければ無線LANがオフになる、という設定では仕事に支障が出そうなので、バッテリーを犠牲にしてもテザリングは常にオンにする必要がありそうです。
テザリング使用時のバッテリーテスト(3G回線、Wi-Fiテザリング) | ||
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経過時間 | バッテリー残量 | |
0分 | 100% | |
30分 | 90% | |
1時間 | 82% | |
2時間 | 66% | |
3時間 | 56% | |
4時間 | 40% | |
4時間半 | 19% | |
5時間 | 6% | |
また、WiMAXを使っても消費するバッテリー量は3G回線の場合とあまり差がなく、大体1時間に20〜25%程度消費することが分かりました。ただし、これはノートPCが常時ネットにアクセスし続けているという場合の話で、PCがインターネットに接続していないときはバッテリーの消費は1時間あたり10%程度になりました(3時間測定の1時間平均)。WiMAXテザリングでもネットに接続しない状況では、1時間あたり14%程度しか減りません。
とはいえ、テザリングを使い続ければ4時間程度でバッテリーが切れることには変わりないので、長時間使い続ける場合には対策が必要です。大容量バッテリーやモバイルブースターを買えば簡単に解決しそうな問題ですが、できれば買わずに済ませたい、お金を使いたくない……という思いがあるので、今回はあえてテザリング機能を使いながらノートPCからUSB接続で充電すると、どれほどバッテリーの消費を抑えられるかを調べてみました。1時間あたりのバッテリー消費量を示したのが以下の表です。
USB充電のバッテリーテスト(3G回線、3時間計測の平均値) | ||
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状況 | USB充電なし | USB充電あり |
バッテリー残量 | −20% | +13% |
バッテリーは減らない……どころか増えていますね。AC電源につなげばもっと回復は早いですが、ノートPCならUSBで確実に給電できますし、バッテリーが減らなければテザリングを使い続けられるので十分。ノートPCのバッテリーが切れるまでテザリングを利用できるので、その使い勝手はノートPCのバッテリー動作時間に大きく左右されます。逆にいえば、ノートPCを充電できればずっとテザリングできるというわけです。
私の知り合いにテザリング機能に惹かれて、iPhoneからEVO WiMAXに乗り換えた人がいますが、彼はテザリングを「あると何かと便利」な機能だと評価していました。「スマートフォンは長いメールをうちにくく、文章が長くなりそうなときはiPadで(テザリングでインターネットに接続して)メールを返信する」という使い方をしているとのこと。タブレットやノートPCを持ち歩く人にはさまざまな場面で役に立ちますが、そうでなければ全く必要ないといっても過言ではありません。
テザリング機能を搭載したスマートフォンは増え続けていて、ドコモの夏モデルではほとんど搭載していますし、auのスマートフォンも秋以降に対応機種がさらに増えることが予想されます。今後テザリングはスマートフォンで標準的な機能になりそうで、タブレットが普及すればテザリングの必要性も高まるはずです。
EVO WiMAXを購入した当初はiPadをテザリングしようと思っていましたが、タブレットよりもノートPCを持ち歩く方が好きなので、現在はMacBook Airをインターネットにつなげるために使っています。DropBoxなどのオンラインストレージと相性がよく、データを自宅や会社のPCにすぐに同期できるので非常に便利です。外出先や電車の中で記事を書くなど、ちょっとしたノマドワークも体験できました(でもそんな切羽詰まった状況になりたくない)。
テザリングを使うのは主に休日です。特に先日は、外出先でDropboxで資料を確認してから大学時代のゼミの発表会に参加し、発表会中もテザリングでノートPCをインターネットにつなぎ続けるといったようにテザリングが活躍する場面が多かったです。休日に出かけるときはMacBook Airをとりあえず持ち歩く、というスタンスなのでEVO WiMAXにして良かったと思う場面が多いです。
さて、9月22日にEVO WiMAXのアップデートが開始されてEメール(〜@ezweb.ne.jp)が使えるようになるので、長く使ってきたbiblioを解約し、10月からはEVO WiMAX1台のみとなる予定です。次回はアップデートで変化したことや、1台持ちにしたときのEVO WiMAXの使用感について書く予定です。お楽しみに。
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