モバキャスは“テレビを超える” スマホ向け放送局の名称「NOTTV」にCEATEC JAPAN 2011

» 2011年10月04日 22時14分 公開
[園部修,ITmedia]
Photo 新名称とロゴを披露するmmbi 代表取締役社長の二木治成氏

 mmbiが10月4日、幕張メッセで開催されている家電総合展示会「CEATEC JAPAN 2011」で、モバキャス(ジャパン・モバイルキャスティングが展開する携帯端末向けマルチメディア放送)向けに番組の調達や製作、放送設備の構築などを行う放送局の新たな名称を発表した。その名は「テレビにできないことをする。テレビを超えたテレビになる。」というメッセージを込めた「NOTTV」(ノッティーヴィー)。テレビではない、という意味を持つ“not TV”から取った名称だ。

 NOTTVでは、いわゆるテレビとも、ビデオ・オン・デマンドとも異なる、通信機能を持った「スマートフォン」をターゲットにした放送であることを強く打ち出し、流れている番組を見るだけでなく、SNSなどを通じて情報や楽しさを共有できたり、時間や場所に縛られることなく高画質な映像が視聴できたり、自動で見たい番組が手元に届いたりといった新たな価値でユーザーを獲得していきたい考えだ。

PhotoPhoto mmbi 代表取締役社長の二木治成氏と常務取締役の小牧次郎氏

 新たに発表されたロゴでは、NOTの「O」の字の部分にモンスターの「notty」(ノッティー)が描かれており、遊び心や楽しさを表現。キャラクターの口はスマートフォンのディスプレイをイメージしている。習性は「たくらみ」ということで、mmbi 代表取締役社長の二木治成氏は「何かを企んでやってやろうという姿勢を持ったモンスター」だと紹介した。人を驚かせることが好きで、何かおもしろいことはないかと目を光らせているのだという。

 mmbi 常務取締役の小牧次郎氏はNOTTVがモバイル版の「スマートTV」だと説明。テレビがベースになっているスマートTVは、「すべての機種がネットにつながるまでにはかなりの時間を要すると言われているが、スマートフォン向けのNOTTVは受信端末がすべて通信機能を持っている。視聴者が全員参加する番組を作ることも可能だ」と胸を張った。

 サービスの詳細は、2011年4月までに改めて発表するとしているが、料金は月額数百円程度で、追加のサービスが受けられるプレミア料金が設定されるようだ。最大3チャンネルの番組が同時に視聴でき、サービス開始から1年で100万加入を目指すとしている。端末については、NTTドコモから販売されることはほぼ確実とみて良さそうだが、可能な限り増やしていきたいと話すにとどめた。

 放送する番組は、ライブ中継に注力したいという。もちろんシフトタイムという、あらかじめ配信されたものを後で視聴する方式のサービスも提供するが、ライブは複数の端末に一斉にデータを配信できる「放送」の利点が最も生かせるコンテンツと考えているようだ。

 発表会には、番組企画の1つとしてNOTTVで放送予定の、ファッションをテーマにした番組「ファッションステージ」にちなみ、AneCan専属モデルの高垣麗子さんが登場。また、“観て”“使える”アプリ情報バラエティー番組「スマホのトリセツ」に出演する、「冷やし中華始めました」で知られるお笑い芸人のAMEMIYAさんも登場してNOTTVの魅力を語った。

PhotoPhotoPhotoPhotoPhoto 「KOBE COLLECTION」とコラボレートしたショートプログラムを上演。来場者をわかせた
PhotoPhotoPhoto ゲストとしてモデルの高垣麗子さんが登場。さらに元ミュージシャンの芸人AMEMIYAさんが「冷やし中華はじめました」を歌いながら登場してトークセッションを行った。トーク後にはAMEMIYAさんが新ネタ「NOTTV はじまります」を披露
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 CEATEC JAPAN 2011のmmbiブースでは、NOTTVが用意するコンテンツの視聴イメージがスマートフォンで体験できる。まだ実際に電波は発射していないため、映像コンテンツを含んだアプリでのデモとなっているが、映像と関連情報の表示イメージ、Twitterとの連携イメージ、端末を横向きにすると全画面表示になるイメージなどが確認できる。

PhotoPhoto CEATECのmmbiブースでは、NOTTVのサービスイメージがデモアプリで確認できる。アプリを立ち上げると、最初の画面では視聴可能な映像のプレビューや番組ハイライトなどが確認可能。番組はリアルタイムの3チャンネルとストック型の映像から選べる。一覧表示画面では番組名や内容、サムネイルから視聴したい番組が選べる
PhotoPhotoPhoto 放送画面には、関連する情報を表示可能。アプリ紹介番組でアプリのダウンロードリンクを表示したりできる。画面左下の吹き出しのアイコンをタップすると、TwitterのタイムラインやFacebookのニュースフィードが確認可能。映像を見ながら投稿することもできるようになるという。蓄積型のコンテンツは、あらかじめ受信していたものを再生するため、ダウンロードを待つ必要がないのがポイント。いつでも観たいときに確認できる

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