「GALAXY S II LTE SC-03D」は4.5インチSUPER AMOLED Plusディスプレイを搭載していることもあり、ボディはやや大柄だ。サイズは約69(幅)×130(高さ)×9.5(厚さ)ミリ、重さは約130グラム。SC-02Cよりも高さ約4ミリ、幅約3ミリ、厚さ約0.6ミリ、重さは約10グラム大きくなった。大型化しながら解像度はワイドVGA(480×800ピクセル)のままなので、単純に文字が大きくなっただけという印象だが、アイコンやQWERTYキーボードが押しやすくなった。
手にした感触は、裏面が丸みを帯びているので厚さを感じず、握りにくくはない。ただし、幅がSC-02Cよりも広くなっているので手に余る印象を受けた。デザインは、ホームキーが横長になり、本体下部が緩やかな曲線を描くような形状となった。
全体的な操作感は、SC-02Dから極端に良くなった/悪くなったという印象はない。SC-02Cの処理も速いので、それほど違いを感じたことはないが、第1世代のSnapdragonやシングルコアCPUを搭載したモデルから機種変更をした場合は、速度差を体感できるのではないだろうか。
SC-02Cは1.2GHz(デュアルコア)だが、SC-03Dは1.5GHz(デュアルコアCPU)にクロック数が上がっているので、処理速度がどれだけ向上したのかが気になる。そこで「Quadrant Standard」アプリでベンチマークを実施した。ベンチマークを5回行った結果、両機種とも下のスコア約3300で上のスコアは約3900となった。スコアで見ればほぼ互角だが、ベンチマークの終了時間はSC-03Dが約37秒程度で終わったのに対し、SC-02Cは約52秒も要した。この違いは、SC-03Dの方がグラフィックテストに入る前のCPU、Memory、I/Oのテストが速く、ここで一気に差をつけている。その後の2D、3Dのテストでフレームレートがやや劣るためトータルでイーブンとなったようだ。
とはいえ、グラフィック性能が著しく悪いというわけではなく、パフォーマンス的には申し分ない。SC-02Cのグラフィックパフォーマンスが良すぎるのかもしれない。
これまで、Xi対応製品はUSBタイプやWi-Fiルーターしかなかったが、発売中のタブレット「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」や「ARROWS Tab LTE F-01D」に続き、冬モデルではSC-03Dを含む、Xi対応スマートフォンも登場する。下り最大37.5Mbps(一部屋内では最大75Mbps)をうたうXiの実効速度はどれほどなのだろうか。
東京都内、郊外で速度測定アプリ「Speed Test」アプリを使ってテストしてみたところ、電車で移動しているだけで通知領域のアイコンが「LTE(Xi)」「H(HSDPA)」「3G」と頻繁に変わった。Xiのエリア内であっても、必ずしも全域でXi通信ができるとは限らないようだ。例えば新宿駅の山手線ホームでも代々木寄りではXi接続はできないが、中央付近から新大久保方面へ移動するとXi接続となった。郊外でも同じく、駅前でもXi接続できる場所とできない場所があった。このあたりは今後のエリア拡充に期待したい。
Xi接続では下り2〜9Mbpsの速度が出た。一方、駅やその付近など混雑した場所で計測したためか、SC-02Cの通信速度は0.2〜0.8Mbps程度しか出ないことが多く、Webサイトへのアクセス時に速度差を体感した。電波やSpeed Testアプリのサーバの状況で測定結果が変わることがあるので、今回の数値は目安の1つとしてほしい。
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