データ通信用プリペイド製品は、USB接続タイプのデータモデムとデータ通信対応プリペイドSIMカードに、一定量のデータ利用料金を含めたセットパッケージが基本となっている。価格は各社ほぼ横並びで、50〜80豪ドル(約3850円〜5600円 2011年11月現在の日本円換算、以下同)で2G〜3Gバイト分使用できるデータ通信利用権が含まれる。
対して、MVNO事業者は料金が若干安めな傾向だ。今回はシドニー国際空港にあるOptusの店舗で、滞在期間が数日、通信量も2Gバイト分ほどあればよいことを伝えると、同社回線を利用するOptusのMVNOとなるboost mobileのUSBモデムセットを勧められた。こちらは2Gバイト分の利用権とSIMカード、USBモデム込みで19豪ドル(約1330円)と割安だ。
ではboost mobileのセットアップを行おう。SIMカードを台紙から切り離し、USBモデムにセットしてPCに装着すれば自動的にドライバと専用接続ソフトがインストールされる。このあたりの手順は各国のプリペイドUSBモデムセットの手段と同じなので、そのほかの国・都市の事情については「海外プリペイドSIM導入マニュアル バックナンバー」を参照願いたい。
ショップの店員によると、購入後、利用できるようになるまで数分〜10数分かかるとのこと。利用開始とともに自動でSMSが届くそうだ。今回は購入してからアクティベート作業開始(空港からホテル着)まで30分以上は経っていたため、セットアップが済んだ時点で接続ソフトに利用開始OKの旨のSMSが届いた。このSMSにSIMカードの電話番号と有効期限が記述されている。
この時点で、念のためプリペイドSIMカードの残高を確認しておこう。確認は、接続ソフトよりSMSを送信して行う。あて先は「9999」、本文に「Balance」と記述して送ると、残高やテキスト利用分が記述されたSMSが自動返信されてくる。あと何Gバイト分利用できるかは「RevUp Data」の項目より確認できる インターネット接続は、接続ソフトの「Connect」ボタンを押すだけ。ウィンドウの左下に現在の接続状況(利用ネットワーク)を示す「HSDPA/W-CDMA/GPRS」のいずれかが表示される。
さて、一般用途なら2〜3日で2Gバイト使い切るシーンはさほどないかもしれないが、普段と同じようにガンガン使わず、使わないときは切断するのを心がけたいところ。切断後、残高(利用可能なデータ通信残量)をチェックするとよいだろう。
もちろん、残高がなくなったらクレジットカード決済でオンライン購入できる。追加手続きは、boost mobileのオンライン残高追加サイト(http://www.boost.com.au/recharge/)より行える。料金追加サイトへの接続は別途データ通信料金がかからないので安心してほしい。
ちなみに、このオンライン購入だと、実店舗で料金追加カード(Top-Up Card)を購入するより20%の増量ボーナスがもらえるのでそこそこお得だ。ただし、追加は例えば20豪ドル追加プランで720Mバイト分。モデムセットは19豪ドルで2Gバイト分ということを考えると……もう1つモデムセットを購入する方が、2Gバイト以上使う自信のある人は最初に複数セット購入してしまう方がお得だったりもする。
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