Androidスマートフォンは、一般的にマルチタスクをサポートしているうえ、バックグラウンドで動作するアプリも多いため、バッテリーの持ちはあまりよくない機種が多い。ノートPCを起動しっぱなしにすればそれなりにバッテリーを消耗するように、バックグラウンドでさまざまなアプリを動かしながら使ったり、頻繁に通信したりするAndroidスマートフォンのバッテリーはただでさえ減りやすい。ではAQUOS PHONE SH-06Dはどうか。
SH-06Dでは、3.7V 1520mAhのバッテリーを採用。先代の「AQUOS PHONE SH-01D」と同じ容量のバッテリーなので、やや心許ないが、シャープ独自の省電力機能「エコ技」を搭載しており、細かな消費電力制御を行っている。初期設定では一部アラーム系のアプリや通知が必須のアプリの動きまで止めてしまうものの、通知が止まっては困るものを除外リストに加えておくことで、使用感は維持しつつ、効果的にバッテリーをもたせることができる。
エコ技の「通常」モードでも、待受状態で特にアプリなどを立ち上げておらず、メールを何通か受信した程度あれば、9時から24時までの15時間で25%程度しかバッテリーは減らなかった。さすがに3GやWi-Fiで通信すればそれなりにバッテリーを消費するので、日中に1回くらいは充電が必要になるが、予備のバッテリーを持っていれば安心というレベルだ。
ただしNOTTVを視聴する場合は、かなりの電力を消費する。NOTTVの連続視聴時間は、暫定値で約190分(約3時間10分)。NOTTVでよく放送しているプロ野球の試合を始めから終わりまで視聴しようと思ったら、予備のバッテリーは必須になる。試しにGPSオン、Wi-Fiオン、画面の明るさ自動の状態でフル充電からNOTTVを付けっぱなしにしてみたところ、約3時間23分でバッテリー残量が5%になりアプリが終了。Wi-Fiオフ、GPSオフの状態では約2時間55分でアプリが終了した。条件などによってある程度差は出るだろうが、ほぼスペックどおりという印象だ。ちなみにワンセグの連続視聴時間は約220分(約3時間40分)となっている。
なお、SH-06Dに付属の充電台で充電しながらNOTTVを視聴すると、バッテリーの電力を緩やかに消費していく。これはドコモのFOMA用ACアダプター(5V 700mAh)利用時の状態。充電する電力よりも消費する電力の方が大きいのだ。よって充電台に置いてNOTTVを視聴しても、基本的に視聴後にはバッテリー残量が減っている。充電しながら電力を消費することになるので、バッテリーへの負担も大きく、発熱もやや多めだ。実際、充電しながらの視聴中に、本体の温度が42度を超えて画面輝度を強制的に下げられたりするシーンにも遭遇した。
SH-06Dは3色のカラーバリエーションを用意しているが、背面はMagenta RedとBlue Blackはマットな黒、Whiteは光沢のある白となっている。ディスプレイ面は当然指紋が付きやすいのだが、背面はカラーによってだいぶ印象が異なる。
Magenta RedとBlue Blackは、マットな質感で手になじむソフトなさわり心地を実現した半面、指紋や手の脂ははっきりと跡として残る。また傷が付きやすい点も留意しておきたい。ひっかき傷だけでなく、擦り傷なども付きやすく、固いものと一緒にカバンやポーチなどに入れておくと、傷が付く可能性が高い。
一方Whiteは、光沢仕上げでもともと陰影も目立たないカラーなので、指紋もほとんど目立たない。指紋が気になる人はWhiteを選ぶのがいいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.