写真で解説する「REGZA Phone T-02D」今夏は“鮮やかさ”で勝負です(1/2 ページ)

» 2012年05月17日 18時33分 公開
[Sho INOUE(K-MAX),ITmedia]
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 ドコモが7月から8月の間に発売を予定している、富士通製のAndroidスマートフォン「REGZA Phone T-02D」。withシリーズに属しながら比較的ハイスペックだった昨冬モデル「REGZA Phone T-01D」のコンセプトを継承しつつ、ユーザーからの要望が多かったLTE通信をサポート。高画質なモバイル放送である「モバキャス」(NOTTV)受信機能を追加し、東芝のデジタルテレビ「REGZA」の特色でもある“映像美”もさらに極め、満を持してNEXTシリーズから登場する。

 デザインコンセプトは基本的に継承しているだけあって、ぱっと見の第一印象はT-01Dとほとんど変わらない。サイズも約64(幅)×130(高さ)×9.9(厚さ)ミリと、高さと厚さが1ミリ増えただけだ。ただし、後述の電池パック容量の増加の影響で重さが約139グラムと10グラム増えている。側面から背面にかけては適度に丸みを持たせており、持ちやすさに配慮している。

photophoto ボディカラーはBlack、Pink、Blue

 見た目は変わらないと言ったが、画面には約4.3インチのQHD(540×960ピクセル)のNEW AMOLED plusディスプレイを採用しており、鮮やかさの差は一目瞭然だ。しかし、HD(720×1280ピクセル)表示だったT-01Dと比較すると、画面サイズは変わらないものの、解像度が低くなってしまっている。このことについては、「『感動美映像エンタテインメント』というコンセプトを考えたときに、解像度よりも有機ELの発色性、照度、コントラストを重視した結果」(説明員)とのことだ。

photophoto 左側面に電源ボタンとボリュームボタン、ストラップホール(写真=左)があるが、右側面に何もない(写真=右)。ストラップホールの位置が変わったこと以外はT-01Dと同様だ

 本体の上面にはMicro USB端子とイヤフォンマイク端子が付いている。T-01Dと比べると映像を外部出力するMicro HDMI端子が“削除”された。ただし、T-02DのMicro USB端子は「MHL」(Mobile High-definition Link)規格に対応しているため、端子が“統合された”ともいえる。MHLケーブルやMHLからHDMIに変換するアダプターを用意すれば、端末から映像の外部出力が可能だ。

 ここで気になるのが、“モバキャス(NOTTV)もHDMI出力できるのか”という点。第1弾のモバキャス対応端末である「AQUOS PHONE SH-06D」は、HDMI出力搭載も検討されたが、モバキャスの外部出力対応について仕様策定が間に合わず、結局搭載されなかった。

 このT-02Dでは、「(HDMIによる)外部出力にも対応できるようになった」(説明員)とのことだ。リアルタイム放送で720p(1280×720ピクセル)、蓄積型放送で1080p(1920×1080ピクセル)の解像度を持つNOTTV番組を、より大きな画面で楽しめるのは非常に良い知らせと言えるだろう。

photophotophoto 本体上部にはMicro USB端子とイヤフォンマイク端子。HDMI端子は削除されたが、MHL規格となってMicro USB端子と統合されただけだ

photo NOTTVも「モバイルレグザエンジン 6.0」でより美しく楽しめる。HDMI外部出力もできるので、楽しみ方も広がりそうだ

photo モバイルレグザエンジンとDolby Mobileは設定から有効・無効を切り替え可能

 “REGZA”の名を冠するだけあって、気になるのは、その映像処理だ。REGZAの画像処理エンジンを携帯電話向けに移植した「モバイルレグザエンジン」は第6世代となり、ノイズ処理を高精度化した“アクティブノイズリダクション”、領域ごとに輪郭描写を補正する“シャープネスイコライザー”などを新たに加えた。映像処理できる範囲も広がり、ワンセグだけでなくYouTubeやモバキャス(NOTTV)、もっとTV、静止画でもモバイルレグザエンジンによる美しい映像を楽しめるようになった。レグザブルーレイで録画した番組を720p解像度で持ち出せる「レグザリンク・シェア」や、DTCP-IP(著作権保護)対応のDLNAプレーヤーアプリ「DiXiM」も継続して搭載される。音声処理には「Dolby Mobile」も引き続き搭載され、ステレオヘッドフォンを接続することで音声ソースに合った最適な音質・臨場感を楽しめる。

photophotophoto 民放テレビ局が開始した「もっとTV」にも対応(写真=左)。端末には対応アプリをダウンロードのためのショートカットが用意されている。REGZA Apps Connect(写真=左)やDLNAクライアント「DiXiM」(写真=右)も継続して搭載される

 T-01Dでは、指紋センサーと、それを活用したセキュリティ機能も特徴的だったが、T-02Dでは両者ともに進化を果たした。指紋センサーは、スイッチ付きの「スマート指紋センサー」に進化。指紋センサーを押し込むことでスリープ・スリープ解除や、後述のプライバシーモードの起動・解除が可能だ。

photo 指紋センサーは押し込みスイッチが追加され「スマート指紋センサー」になった

photo 特定の電話番号からの着信を隠すプライバシーモードにも対応した

 セキュリティ機能はアプリロック、アプリケーションシークレット、パスワードマネージャーに加えて、待望の「プライバシーモード」に対応した。特定人物のアドレス帳項目や発着信履歴、メール、写真などを“隠す”ことができ、その特定人物からの発着信があった場合は、バッテリーピクトを変えて“さりげなく”知らせる、という機能だ。

 ただし、iモードケータイに搭載されているそれと比べると、機能的に若干足りない部分もある。例えば、電話帳は標準でドコモ共通アプリが搭載されるが、現状では「プライバシーモードには完全対応していない」(説明員)ため、万全を期すには、別途、富士通の電話帳アプリである「NX!電話帳」をダウンロードする必要がある。また、メールのプライバシーモードに関しては富士通製の統合メーラー「NX!メール」をダウンロードして使う必要があるが、ドコモ機種向けのものは「GmailとISPメールのみ対応」(説明員)するため、spモードメールをシークレットにすることができない。解決策としてはNX!メールにspモードメール送受信機能を追加するか、spモードメールアプリにシークレットモード対応機能を追加することが考えられるが、「対応策は検討しているが、まだ公表できる状況にない」(説明員)とのことだ。多くのユーザーにとってはGmailやISPメールよりもspモードメールの方が利用頻度が高いので、いち早く対応してもらいたいところだ。

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