Mobile Asia Expo 2012のHuaweiブースは最新のスマートフォンやLTE端末を一堂に並べ、端末メーカーとしての色合いを強くした展示内容だった。
端末はいくつかのコーナーに分けて展示されていた。最も目立つ位置に展示されていたのが世界最薄モデルもラインアップに加わる「Ascend P」シリーズ。ブースには厚さ7.7ミリの「Ascend P1」が展示され、大型のHDTVに接続してゲームをするデモも行われていた。このAscend P1はイー・モバイル向け「GS03」のベースモデルでもある。なお「Ascend P1」は1月にラスベガスで開催された2012 International CESでW-CDMA対応モデルがアナウンスされたが、ブースには中国独自の3G方式、TD-SCDMAに対応したモデルも展示されていた。
バッテリー容量を2600mAhに増強した「Ascend P1 xl」も紹介。フロントのデザインはそのままに、本体の厚さを9.9ミリとして大容量のバッテリーを内蔵させている。薄さを売りにしているAscend Pシリーズの中では厚みがあるものの、スタイリッシュな印象は失われていない。ブース説明員によると、スタイルとバッテリーの持ちの両方を求めるユーザーの声が聞かれたことから「xl」モデルを投入したという。
LTE端末については、こちらもCESで発表した「Ascend P1 lte」やWi-Fiルーターなどが展示されていた。モバイルWi-FiルーターやUSBモデム、家庭用の据え置き型ルーターについては、150Mbpsに対応した最新の製品を展示していた。モバイルWi-Fiルーターはイー・アクセスが発表した「Pocket WiFi LTE(GL04P)」と同等品とのことだ。
150Mbps対応ルーターの最新版「E5776」は専用のクレードルが用意されている。クレードルの背面には有線LAN端子1つとMicro USBの充電端子があり、説明員によるとオフィスや家庭などの室内利用時に便利だという。このクレードルは家庭のリビングに置いても、インテリアとして違和感のないデザインに仕上げているとのことだ。
他には家庭に設置できる据え置き型で、TD-LTE/FDD-LTE両方式に対応したLTEルーター「B593」や、大容量バッテリーを搭載し10時間駆動が可能なDC-HSDPA対応のモバイルルーター「E5756」なども展示。豊富なワイヤレスブロードバンド対応製品をアピールしていた。
ハイエンド製品としてはクアッドコアCPU搭載のタブレットとスマートフォンも展示。タブレットはクアッドコアCPU搭載の10インチモデル「MediaPad 10 FHD」を大きくアピールしていた。展示品はW-CDMA対応品とWi-Fiモデルの2種類。Wi-Fiモデルはイー・モバイル向け「GT02」のベースモデル。またスマートフォンは「Ascend D」シリーズの最上位モデルとなる「Ascend D quad」を紹介しており、こちらも2月に発表済みの製品。どちらもCPUはハイシリコンの「K3V2」を搭載する。
一方、ボリュームゾーン向けの低価格モデルも出展されていた。下位モデルとなる「Ascend G」シリーズに属する製品で、W-CDMAに対応した「Ascnend G300」、CDMA2000に対応した「Ascnend G303C」、TD-SCDMAに対応する「Ascnend G3005T」の3モデル。いずれも中国の通信事業者、China Unicom、China Telecom、China Mobileから発売されており、4インチIPSディスプレイ、1GHzシングルコアCPU、500万画素カメラと基本スペックは同等で、通信方式と本体のデザインが異なる。各モデルとも1000人民元前後と低価格で販売されているとのこと。
モバイルWi-Fiルーター代わりにも利用できそうな小型のスマートフォン「Ascend Y 100」は、2.8インチディスプレイを搭載した製品。日本でも「Pocket WiFi」など類似製品が販売されているが、本機はその最新モデルとなる。スマートフォンとしての機能はエントリーレベルだが、新興市場などでは消費者が最初に持つスマートフォンとして低価格で販売される。
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