富士通のスマートフォン「ARROWS」シリーズといえば、“Z”や“X”に代表されるハイスペックなモデルか、女子向けのデザイン重視モデルという印象が強いが、NTTドコモが2012年の夏モデルとしてラインアップした「ARROWS Me F-11D」は、これまでのARROWSに比べるとかなり自己主張を抑えたスタンダードな1台だ。
ディスプレイは3.7インチのワイドVGA(480×800ピクセル)表示液晶で、OSはAndroid 4.0を搭載。CPUはシングルコアの1GHz駆動「MSM8255」を採用した。ボディはIPX5/IPX8相当の防水性能を持っており、もちろん、ワンセグ/おサイフケータイ/赤外線通信/緊急地震速報といった日本向けサービスも利用できる。ディスプレイやボディのサイズ、また物理式ホームキーの形状や配置などから、2011年夏モデルの「F-12C」の後継モデルと呼んで差し支えないだろう。
ボディは60(幅)×120(長さ)×10.9(厚さ)ミリと、片手でも無理なく扱えるサイズ。奇をてらわないラウンドフォルムデザインは、個性派モデルのなかではかなりオーソドックスな印象だが、飽きの来ない長く使えるデザインともいえる。重さは約125グラムで、4インチ以下の端末にしてはやや重めだ。
F-11Dは、幅広いユーザー層をターゲットにしたwithシリーズの中でも特にフィーチャーフォンからの乗り換え組を強く意識した製品でもある。「かんたんお引越しアプリ」というプリセットアプリを使えば、ドコモのiモードケータイ(2008年夏モデル以降の富士通製端末)から、電話帳/メール/Bookmark/スケジュール/アラーム設定/メモを簡単に引き継げる。壁紙も50種類と豊富に用意しており、ホーム画面のデザインやアプリの配置を記憶するホームテーマ設定機能を使うことで、フィーチャーフォンの待受画面をカスタマイズするような使い方が可能だ。
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