ドコモの「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」が生産終了に?――真相を確認したふぉーんなハナシ

» 2012年08月02日 21時48分 公開
[田中聡,ITmedia]
photo 「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」

 NTTドコモのシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」が生産終了に――とネットなどで話題を集めている。すでにドコモのWebサイトからSH-09Dの製品情報のページ(外部リンク)は削除されており、サポートページ(外部リンク)に「生産終了」「修理受付可能」と案内されていた。なぜこんなに早い段階で生産終了となったのだろうか。ドコモに確認したところ、意外な返答が帰ってきた。

photo 話題を集めたSH-09Dのサポートページ。当初は「発売日:2012年6月29日」の部分に「生産終了」と記載されていた

 結論から述べると、8月2日現在、「生産は終了していない」(ドコモ広報部)とのこと。サポートページに記載された「生産終了」は「誤って掲載してしまった」もので、現在は削除されている。現在も「生産は継続している」とのことで、もちろんSH-09Dが店頭から姿を消してしまったわけでもない。ただし製品紹介ページが削除されているのは事実で、ドコモの総合カタログにもSH-09Dの紹介ページは外しているとのこと。これは「SH-09Dの予約数が入荷数を超えてしまった店舗があり、一部の店舗でご購入いただけないお客様に配慮したため」だという。すでに予約をストップしている店舗もあるようだ。筆者も7月上旬に都内量販店で「AQUOS PHONE ZETA SH-09Dは予約分のみの販売となります」という案内を見かけた。

 SH-09Dは夏商戦向けモデルとして6月29日に発売されたばかり。4.7インチのS-CGSilicon液晶システムや1900mAhの大容量バッテリーを搭載するほか、Xi、防水、FeliCa、ワンセグにも対応するなど高いスペックを誇る。

 「非常にご好評いただいている」(ドコモ広報部)ことの裏返しとして、SH-09Dはユーザーの需要に供給が追いついていない状況に陥っている。発売直後2週間は販売ランキングで3位につけるなど人気を博しているが、3週目から徐々にランクダウンしている。これは出荷数が少ないためだろう(実際、シャープのハイエンド機では珍しく、SH-09Dの本体色はWhite1色のみだ)。その原因の1つに考えられるのは、世界的に供給不足となっているQualcommのチップセットだ。SH-09DはLTE対応のSnapdragon S4「MSM8960」が搭載されているが、MSM8960はドコモ夏モデルの他のXiスマホや、世界のLTEスマホなどにも採用されており、チップの取り合いになっているのが実情だろう。

 生産終了ではないが、SH-09Dが入手困難な状況にあるのは変わらない。現時点で「(予定していた出荷数から)増産する予定はない」(ドコモ広報部)とのことなので、今からSH-09Dを入手するには、早めに入手可能な店舗を探すことをお勧めする。また、同じくMSM8960を搭載したシャープ製のXiスマホとして「AQUOS PHONE sv SH-10D」の発売も予定している。こちらはNOTTVにも対応し、本体色は3色を用意する。SH-09DではなくSH-10Dの購入を検討するのも一考の価値があるだろう。

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