ダイバシティ【だいばしてぃ】

【国内記事】

2001年7月2日更新

　ダイバシティとは，アンテナ回路を2系統利用する方式で，電波の状態が安定している方のアンテナを優先して接続する技術である。携帯電話やPHSのほか，ラジオや無線機，ワイヤレスマイク，自動車用テレビ，無線LANなど，さまざまな製品に利用されている。

　ダイバシティ方式では最低2本のアンテナが必要で，機器や利用環境によっては4本以上のアンテナを使用することもある。ダイバシティ方式に対して，アンテナ回路が1系統のものはシングル方式という。

　携帯電話やPHSには外見上1本のアンテナしか見当たらないが，ダイバシティ方式の製品にはもう1つのアンテナが内蔵されている。携帯電話ではパターン式のアンテナ，PHSではチップアンテナが使われるのが一般的のようだ。現在発売されている機種はほとんどダイバシティを採用していると考えていい。端末だけでなく，携帯電話やPHSの基地局にもダイバシティは採用されている。

　ダイバシティを採用するメリットは，通話品質の向上である。常に強い電波を捉えている方のアンテナを利用するので，移動時の雑音や途切れが少ない。ダイバシティの効果は，2本のアンテナの位置を離すことで高くなるといわれている。

　DDIポケットのfeelH"対応機である「RZ-J90」（三洋電機製）では，それまでの機種よりもアンテナ間の距離を長く取ることに成功し，高感度な「空間ダイバーシティアンテナ」として，特長の1つに加えている（1月15日の記事参照）。

図版： http://www.sanyo.co.jp/AV/H/J90/contents3.htmより

[江戸川，ITmedia]

関連リンク
DDIポケット　RZ-J90

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