PDA市場は毎年2桁の成長率で拡大,メーカー間の競争は激化傾向──矢野経済研究所調査

矢野経済研究所は2001年1月から4月にかけて携帯端末市場の調査を行い,PDA市場の動向についての調査結果を発表した。PDA市場は98年から2桁成長を続け,2001年度の市場規模は178万5,000台,1,229億円と推定している。

【国内記事】 2001年6月5日更新

 矢野経済研究所は6月5日,日本国内における携帯端末市場動向の調査結果を発表した。調査によると国内携帯情報端末は2000年度,Palmの本格的な参入によって市場および個人需要を大幅に拡大。一方,ハンドヘルド端末 (キーボードつき携帯端末) を中心に展開していたWindows陣営は伸び悩みを見せ,パームサイズ端末に注力し始めているという。

 PDA市場全体では1998年から毎年2桁の成長率を維持,2001年度の市場規模は178万7500台,1,229億円と推定される。今後もパームサイズ端末を中心とした成長が期待され,2004年度には300万台を突破,市場規模は約2,000億円に拡大されると同研究所では予測している。

 2000年度のカテゴリー別シェアは,パームサイズ端末が65.6%,ハンドヘルド端末が34.4%とパームサイズ端末が5割超のシェアを獲得,OS別のシェアはWindows CEが44.9%,Palmが36.5%,ザウルスが18.2%となっており,Palmが1年足らずの間に3割のシェアを獲得するなど市場での健闘をみせている。

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 また,2000年度のメーカー別シェアも,シャープが23%,NEC18%,ハンドスプリング15%,パーム コンピューティング13%,カシオ計算機10%と,ここでもPalm OSハンドヘルドの躍進が目立っている。

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 端末別シェアは,パームサイズ端末ではシャープ28%,ハンドスプリング22%,パーム コンピューティング20%,カシオ計算機15%,ハンドヘルド端末ではNEC35%,日立製作所19%,シャープ16%という調査結果が出ている。

 同研究所では,今後携帯端末が普及するための課題として,これまで個人需要が30代〜40代の男性サラリーマン,PC歴5年以上のユーザーに偏っていることを指摘,競合するデバイスとの差別化や,PDAの使用目的をアピールすることによってさらに幅広いユーザー層に拡大することが必要であるとしている。また,職場でのモバイル環境が整うことによる個人ユーザーの増加が波及的相互作用を呼び,大幅な市場拡大につながると予測している。

[後藤祥子,ITmedia]

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