“携帯電話でイントラネットにアクセス”は今が旬(1)──NTTコムiモードやEZwebなどのブラウザフォンから,企業内のイントラネットやグループウェアにアクセスできるサービスが増えてきた。価格やセキュリティ面の改善が特に著しい。
NTTコミュニケーションズが提供する「モバイルコネクト」は,iモードなどのブラウザフォンから,業務用アプリケーションやデータベースをなどにアクセスし,業務を効率的に推進できるサービスだ(6月5日の記事参照)。 モバイルコネクトでは,iモードから社内LANまで一度もインターネットを通らないセキュアなネットワークを安価に構築できる。実績のあるNTTコムのデータセンターに主要機器類をホスティングし,NTTドコモのiモードゲートウェイサーバとの間を専用線で,クライアントの社内サーバとを専用線やフレームリレー,VPNなどで接続する。
iモードでイントラネットにアクセスするメリットiモードから閲覧できるデータベースも,Windows NT,Linux,UNIX,AS400など多岐に渡る。iモードからデータベースにアクセスするインタフェースも,NTTコムがカスタマイズを行う。 モバイルコネクトの元となったのは,実はNTTコムが社内に導入していた業務支援システム。同社では早くから社内業務の電子化を推し進めており,2000年7月には電子稟議や社員録の検索がiモードから可能になっている。 特に多忙な管理職には,iモードから決裁できることが大きなメリットとなった。1日に10件ほどある決裁案件も,iモードで承認できるようになってから「(移動中などの)空いている時間に処理できる。つまらない時間のロスがなくなった」とNTTコムのソリューション事業部ITビジネス推進部ビジネスプロモーションGの笠原久嗣統括部長は語る。 “全てをiモードで済ませよう”とは考えないのが,成功のコツのようだ。「重要な案件は(社に戻って)PCで行う。タイトルを見ただけで済ませられる(定型的な)ものはiモードで決裁する」(笠原統括部長) iモードによる決裁は40名ほどの管理職が利用しているという。最初は「こんな小さな画面でできるのか?」という人もいたというが,携帯電話のボタンをほとんど押すことなく操作できるインタフェースのつくりも手伝って評判は上々のようだ。
手間とセキュリティのバランスセキュリティは,同社が最も自信を持っている部分だという。そもそものネットワークが専用線をベースに構築されているのに加え,iモード端末からアクセスする際にはワンタイムパスワードを用いることで,不正な成りすましを防いでいる。 6月5日に商用サービスを開始したモバイルコネクトだが,今後はiモードに限らず「FOMA」やPDAなどに随時対応していく予定だ。 携帯電話からのアクセスでは,確かに画面が小さく,複雑なことはできない。しかし,使い方によっては大きな業務改善になることは確かだ。 セキュリティ対策も施され,何よりNTTコムのホスティングサーバ上でiモード対応の主な処理が行われるため,社内のイントラネットを大きく変更することなく導入できる。また初期費用が105万円から,iモードからアクセスするユーザー1人につき月額1000円からと安価にシステムを構築できるのも魅力だ。 既に社内システムの電子化を済ませた企業にとって,ブラウザフォンの活用は電子化の価値を大いに高める手段である。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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