立ち上がるSDカード──松下もBluetooth内蔵SDカードを準備東芝が年末にBluetooth内蔵SD/IOカードを投入するのに続き,松下もSDメモリーカードの大容量化などを推し進める。
松下電器は6月8日,プレスセミナーを開催し,報道関係者にSDカードとDVDに関する情報をアップデートした。
累計出荷台数25万枚,今後は月産30万枚体制へ累計出荷1000万枚突破が発表されているソニーのメモリースティックと比較して,松下が出荷したSDカードは25万枚。東芝やサンディスクもSDカードを出荷しているものの,普及面では大きな差が開いてしまった。 しかし,「この1年は,SDカードファミリーの拡大に力を注いできた」とAVC社副社長の大坪文雄常務取締役は語る。2001年5月現在で,SDアソシエーションに参画する企業は265社に増え,松下以外のメーカーが発売しているSDカード関連商品も10カテゴリー,36モデルに増えた。 今年の松下は,SDカード自体の普及に力を尽くす。まずは松下の直販サイトで2万2000円程度だった64MバイトのSDメモリーカードを,本日から1万1480円に値下げする。さらに2005年には,その10分の1の価格を目指していく。 また,SDカードの月間生産枚数も30万枚に引き上げる。SDカードを利用する商品としては「直近ではデジタルスチルカメラが最大のハードウェア」と大坪常務取締役は語り,現在数種類しかないデジタルスチルカメラでの利用を強化していく構えだ。 Bluetooth内蔵のSDコンボカードもSDカード,DVD以外にも,展示会ではBluetoothなどの技術をアピール。デジタルビデオカメラのシリアル端子にBluetoothアダプタを接続して,PCに静止画を転送するデモンストレーションも行われた。ただし,残念ながら撮影は不許可。 そのすぐ横に飾ってあったのが,Bluetooth内蔵SD/IOカードだ。SDカードは,シリコンメモリーカードとしての利用法以外に,BluetoothやGPS,デジタルカメラなどを組み込んだ「SD/IOカード」という規格も定められている。 このBluetooth内蔵SD/IOカードは「ほぼ完成しており,このままの形で出荷できそう」(同社説明員)だという。東芝はPalm向けにBluetooth内蔵SD/IOカードを年内に150ドル前後で発売するが(6月7日の記事参照),「(Bluetooth機能が)東芝のものと松下のものは違う。搭載されている機能は松下のもののほうが多い」(同社説明員)と言う。合わせて,SD/IOカードにシリコンメモリも組み込んだ「SDコンボカード」も展示していた。 Bluetoothのバージョンは全て1.1を搭載するという。ただし,「アプリケーションの部分で各社独自のものを使っているので,他社のBluetooth製品と合わせて利用できるかどうかは不明。(松下のBluetooth製品も)PCカード型Bluetoothとセットで販売する」(同社説明員)と,相互接続性については不安が残る。 これらは全て撮影不許可だが,大きさや形状は別のブースに展示してあったモックアップとほぼ同じだ。
256MバイトのSDカードをデモSDメモリーカードは,2001年末までに256Mバイト,512Mバイトの容量のものを投入,256Mバイトからは毎秒10Mバイトの転送レートを実現するという。 「128Mバイトの製品は,利用ニーズを考えて出荷する予定はない」(同社説明員)というが,SDメモリーカードには,メモリースティックに比べて大容量化しやすい工夫がなされているという。 「メモリースティックに比べてSDカードの横幅が広いのは,最新のフラッシュメモリを横向きに入れられるようにするため」(同社説明員) 256Mバイトの製品は,64Mバイトのフラッシュメモリを4層に4枚入れることで実現される。SDメモリーカードには64Mバイトのフラッシュメモリが8枚入るスペースが用意されており,「256Mバイトから512Mバイトの製品まで間をおかずに出荷できるのはそのためだ」という。逆に1Gバイトの達成には,1つあたり128Mバイトの容量を持つフラッシュメモリの搭載が必要になる。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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