Lモード,29日開始に伴うQ&A

Lモードサービスが6月29日に開始されることが発表された。これまで紹介してきたこのサービスの,細かい点について補足をしておこう。

【国内記事】 2001年6月20日更新

 とうとう6月29日に開始されるNTTのインターネット電話サービス「Lモード」。これは家庭に置かれている電話から,インターネットメールの送受信やWebの閲覧などが行えるサービスだ。これにより携帯電話を利用することが比較的少ない主婦や高齢者でも気軽にインターネットが利用できるという。

 このサービスについて,分かりにくいところを紹介しておこう。

Q.迷惑メールで莫大な通信料がかかる?

 Lモードでは各ユーザーのアドレスが電話番号@pipopa.ne.jpに初期設定されている。すると携帯電話において現在巷を騒がせている,「迷惑メール」が各家庭に流れ込む可能性がある。これに対しNTT東日本では,Lモードの利用画面上からマイアドレスに設定を変更することを勧めているほか,「迷惑メールおことわり機能」を無料で提供している。

 しかし,こうした処置もむなしく仮に迷惑メールが大量に届いたとしたら,通信料は莫大な額になってしまうのだろうか? 現に携帯電話では,1つの迷惑メールにつき数円がかかってしまうのだが。

 結論からいうと,Lモードでは受信するメールの多さで通信料がかさむことはない。Lモードはiモードと異なり,利用時間に応じて課金を行っている(3分8.5円)。各メーカーにより端末の仕様は異なるものの,基本的に「Lモードボタン」を押して通信を開始し,「終了ボタン」を押して通信を終了する。この接続した時間に応じて課金されるのだ。

 メールを受信した場合,ランプが点灯したり画面上に「メールアリ」と表示されたりする。その時点でユーザーは何らかのメールが届いたことに気付き,そしてセンターから本文をダウンロードするためインターネットに接続。メールを受信するわけだが,1回のダウンロードにつき,メールはその時点でセンターにある分だけ受信される。

 受信が終了したところで適宜,通信を切断するわけだが,この時受信したメールが“1通”であろうと“迷惑メールも含めて大量”であろうと,操作にかかった時間が同じならかかる金額も同じ。

 もちろん大量のメールに迷惑することはあるだろうが,少なくとも料金の面では受信するメールのデータ量の多さに料金が左右されることはないのである。

Q.「Lモード終了」を忘れると,つなぎっぱなしで莫大な請求がくる?

 Lモードは上記のとおり,時間課金である。すると気になるのが,「終了を忘れてLモードをつなぎっぱなしにしておくと,月末になってとんでもない額の請求がくるのか」という点だ。

 これに関しても,それほど問題はないようにできている。まず,各端末側で通信中はランプ点灯などの注意を促すような表示がされている。これにより今,接続中か否かが一目で分かるようになっている。

Photo
松下製の端末では液晶画面の両脇が,接続中赤く点灯するという

 さらに端末側で,一定時間以上操作されない状態が続くと,自動で接続が切れるように設定されている。切断されるまでの時間は各ユーザーで自由に設定が可能だ。

 さらに,センター側でもこれに対して配慮している。NTT東日本によると,センターは30分以上操作なしに接続の状態が続いた場合,自動的に通信を切断するという。つまり何も考えなくとも最大で30分,料金にして85円分,操作がなかった時点で接続は中断されるのである。

 NTT東日本によると,こうした内容は各メーカーの端末説明書で必ず取り上げるよう要請を行っているという。

Q.公衆電話でもLモードが使えるという話だが?

 Lモード対応の公衆電話というものも,実は存在している。正確には街角に設置された一部のICカード公衆電話で,Lモードサービスを利用することができる。

Photo
「街で人が群がるのではないかとひそかに期待しております」(NTT東日本)

 利用にあたっては,ICテレホンカードと「Lモードカード」の2枚が必要になる。Lモードカードは116に電話することで500円で購入でき,一度購入すれば何度でも利用できる。Lモードカードにはユーザー認証の情報が入っており,これをICカードと2枚重ねて対応公衆電話に差し込むことで,あらかじめ登録したマイメニューやメール機能などが利用できるという。

 ちなみに利用にあたっては,前のユーザーが利用した画面の情報がキャッシュで見えてしまわないように配慮されている。また,Lモードは地域密着コンテンツをウリにしているため,このサービスでは公衆電話が設置されている地域のコンテンツが閲覧できる仕様になっているという。

Q.Lモード,あなたは使いますか?

 この質問に対する答えは,ぜひこの記事を読んでいる貴方に考えてみてほしい。ともあれ29日に開始が発表されたLモード。日ごろからZDNetをご覧頂いている読者の皆さんは,どのような答えを出すのだろうか。

[杉浦正武,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!