携帯における動画再生はメールから?――ファンメールジャパン

ファンメールジャパンは7月2日,PCやiモードなどにアニメ動画付きメールを送ることができるサービスを発表した。明日からサービスを開始する。

【国内記事】 2001年7月2日更新

 ファンメールジャパンは7月2日,PCやiモードおよびWindows CE搭載のPDAなど向けにアニメ動画付きのメールを送信可能とするサービス「ファンメール」を発表した。明日から月額200円でサービスを開始する。

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 利用にあたっては,まずPCおよびiモード用のアニメ動画作成サイトで,登録を行う必要がある(10日間は試用期間)。ここでログインを行い,文章を入力してメールを作成すると,サーバ側で文章を認識し用意された素材のもとアニメーション付きメールが作成されるという。

 たとえば「今日は暑いですね,ビールでも飲みませんか」と入力すると,ビールを持ったキャラクターが酔っ払うアニメが自動生成されるという具合。ほかにも「お世話さまです」などの文章を入力すると,キャラクターがお辞儀をする。この“テキストを認識して複数のアニメーションを作り出す技術”は,現在特許出願中であるという。

 生成されたアニメーションが気に入らなければ自分で一から作ることもできる。この場合「登場するキャラクター」「動作」「背景」「文章のフォント」など各項目ごとに,複数提示される候補の中から選択していくことになる。

 できたメールは,受信側では最初URLの形で届く。「○○さんからファンメールが届きました」という文章と共に届くURLをクリックすると,Web to機能で動画メール表示画面にジャンプする。ここで動画が再生され,メール内容の文章が流れるという形式だ。この動画は配信する際にサーバ側で,受信する端末用に自動で最適化される。主要なWebフォーマットであるFlash,MP3,GIF,JPEGなどには変換が可能だが,J-skyのPNGなどは映像が重くなってしまうためサービスとして対応していない。

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iモードの場合,メール本文は下側にテロップのように流れる

今後キティちゃんも登場

 サービス開始当初,アニメーション付きメール作成に使用できるのはファンメール独自のキャラクターだけ。しかし,7月中旬にはキティちゃんが,また8月〜9月にはおそ松くんが追加される予定。これらのキャラクターは使用料として別途50円がかかる仕組みとなっている。

 また同社は「ファンメール王はだれ?」という企画のもとメールを多く使用しているユーザーをネット上で公開する予定で,ファンメールのヘビーユーザーにはプレミアムキャラなどを使用できる特典も用意されるという。

 なお本サービスは7月3日時点でBIGLOBEの「おしゃべり」のコーナーから利用できるほか,@nifty,OCN,ドリームネットなどでもファンメールのコーナーが設けられる予定だ。

動画メールはメッセージサービスの中心?

 米Fun MailのCEO,Adam Lavineは「日本は重要な市場だ」と語る。米In-statの予測によると,2004年におけるショートメッセージなどの世界のメッセージ数は月間約2500億。その中でもアニメーションメッセージはメッセージングの主流になると見込んでいるという。

 「日本のように,今後海外でもカラーでアニメが動く携帯電話が主流になる。メールにはどの文化にも受け入れられるスケーラビリティがある」

 既に同社は8月から韓国で米QualcommのBREWによるサービス開始を予定している。世界的にサービスを展開しながら,キャラクターをブランド化するような路線も探っていきたいという。

 携帯電話は今後,動画配信が可能になる。だが,本質的に画面サイズが小さいという制約上,「あんな小さな画面で長時間,動画番組を再生して見る人はいない」という声は,実際に動画配信を推進するキャリアの中からも聞こえる(6月14日の記事参照)。

 しかしメールなら短い文章に添付するようなかたちで,無理なく短い動画を利用することができる。次世代携帯における動画の使い道は,実はメールなのかもしれない。

[杉浦正武,ITmedia]

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