auのJavaってiアプリとどこが違うの?

auからJavaアプリケーション「ezplus」搭載の日立製端末「C451H」が発売された。実際に端末で,ezplusの機能を試してみた。

【国内記事】 2001年7月5日更新

 auは7月5日,ezplus搭載の日立製端末「C451H」を発売した。これはauとしては初のJava搭載端末。早速ezplusの使い勝手を試してみた。

Photo

一度データを落とせば後は通信不要

 ezplusを利用するにあたって,まずC451Hではメイン画面から「EZボタン」-「トップメニュー」-「EZインターネット」にアクセスする。ここでさまざまなezplusコンテンツの中から気に入ったものをダウンロードすると,メイン画面からボタン1つで移動可能な「ダイレクトメニュー」内にデータがインストールされる。以後はここからezplusが起動可能になる。

Photo
EZインターネットのコンテンツ一覧。ジャンルごとに分類されており,現在32コンテンツ92アプリが公開されている(ezplusコンテンツ一覧参照

Photo
ダイレクトメニュー画面

 ここで注意したいのは,ezplusは一度データを落とせばあとは“あくまで”ローカルでアプリケーションが処理されることだ。もちろんezplusにはezplus通信と呼ばれるCメールを使用するアプリケーションもあり,その場合は1通につき3円がかかる。しかし基本的にはiアプリのようにアプリケーションの起動中に自動で通信が行われて別途パケット代がかかるようなことはない。

 これはダウンロードできるプログラムの最大量に関連がある。というのはiアプリは,端末側に1回で落とせるプログラムサイズが10Kバイトしかない。必然的に必要最低限なものだけをダウンロードして,後はそのつどデータ通信で補うことになる。

Photo
iアプリのゲーム,タイトーの「アルカノイド」の画面。一面クリアするごとに次の面をダウンロードしなければならない

 しかしauは違う。ezplusはhttp通信がサポートされていないため,インターネット上のサーバと通信が行えないが,プログラムサイズはiアプリの5倍である50Kバイトのデータをダウンロードできる(6月25日の記事参照)。ちなみにC451Hでは,データフォルダ内に着信メロディや画像などと一緒に,ezplusを400Kバイトまで保存できるという。これにより,端末側で完結するだけのデータをダウンロードすることが可能なのだ。

 アプリケーションにもよるが,iアプリが最初のダウンロードに払う料金が少なく,以後使用料がかかるのに対し,auは一度ダウンロードすればCメールを使うようなソフトでない限り通信料は新たに発生しない。こうした違いは押さえておく必要がありそうだ。

ダウンロード速度はOK,しかしアプリの速さは……

 それでは気になる操作上のスピードをチェックしてみよう。ezplusを実際に選択しダウンロードしてみたところ,約38Kバイトのアプリ1つで30秒程度。“データ容量が5倍だがダウンロード時間は大丈夫か”といった心配は,どうやら必要なさそうだ。

 ただし,いざアプリケーションを起動してみると,その実行速度にはかなり不満が残る。下にMPEG-1形式でビットレート256Kbpsの数秒のファイルを用意したので見ていただきたいが,iアプリ,J-フォンのJavaアプリと同一ソフトで比較したところ,スピード面でやや劣る印象を受ける。

iアプリ(N503i) | Javaアプリ(J-SH07) | ezplus(C451H)

 iアプリは端末によってアプリの実行速度が大きく異なるのだが(5月9日記事参照),N503iやSO503iなら動きの激しいアプリでもストレスなく楽しむことができる。J-フォンのJavaアプリにしても,プリインストールのアプリ「通話シチョーリツ」がスムーズに動くように各端末がチューニングされているため,J-SH07および今後発売されるJ-フォン端末共に,激しい動きのあるアプリでもさほど動作速度に違いはないという。

 ところが少なくともC451Hのezplusでは,動きの速いアプリはお手上げだった。

 もちろんアプリケーションは速い動きが要求されるものばかりではない。待ち受け画面のアプリや,パズルゲームのアプリなら速さは関係ないし,ezplusのウリの一つであるCメールを利用したコミュニケーション/対戦型アプリもある。しかし,少なくともアクションゲームを楽しみたいユーザーにとって,C451Hはあまり相性が良くないということになりそうだ。

サービスは今後本格開始

 ともあれ,7月4日に開始されたこのezplus,実はまだ本格的にサービスが開始されたとはいえない。オープンしたものの,コンテンツを提供していないサイトが多数あるのだ。

 7月5日の時点では,多くのサイトが「無料サンプル」を提供している段階。92のアプリが出揃うのはまだ先の話だ。さらに,ezplus通信を利用したアプリケーションといってもまだ一機種しか発売されていない現状では,肝心の対応機種を持つユーザーを見つけるのも一苦労だ。自分の友人が持っていないと,メールを利用したコミュニケーションツールも楽しめない。

 現在は,今後Cメールを利用したコミュニケーションアプリがどのような盛り上がりを見せるのか,成り行きを見守る段階。auのezplus搭載の2台目「C452CA」が発売されるのは,8月になる予定だ(6月25日の記事参照)。

[杉浦正武,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!