2005年の携帯はクロック200MHz,メモリ100Mバイト──NEC

「Wireless Conference 2001」の講演では,NECネットワークス副社長の馬場専務が携帯電話の進化などについて語った。

【国内記事】 2001年7月17日更新

 東京・ビッグサイトで開催されている「Wireless Conference 2001」の講演には7月17日,NECネットワークス副社長の馬場征彦専務が登壇した。馬場氏は,「携帯電話は数年前のノートPCと同等のスペックを持つようになっている。2005年の携帯電話は200MHzのクロック(のCPU)と100Mバイトのメモリを持つだろう」と,携帯電話端末の将来を語った。

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ノートPCと通信機能をわずか100グラムに

 「社会インフラとしてのモバイルインターネット,その実現に向けて」と題した講演の中で,馬場氏は携帯端末の進化に言及。携帯電話にはさまざまな機能が期待されており,高機能化している様子を語った。

 馬場氏によると「携帯電話は数年前のノートPCと同等のスペックを持っている」という。確かに現在の携帯電話は,30MHz程度のクロックを持ったCPUに10Mバイト程度のメモリを搭載している。ちょうど7年前のノートPCはこのようなスペックだった。

 同様に,2005年の携帯電話は「1998年のノートPCと同等のハードウェアリソースを持つ」という。CPUクロックにして200MHz,メモリが約100Mバイト程度。これがNECが予測したCPUスピードとメモリの規模だ。

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日本と米国で違う,携帯電話の進化

 また,日本と米国では第3世代携帯電話の普及要因は異なるのではないかと馬場氏は予想する。PCのブロードバンドが立ち上がったばかりで,移動手段も電車中心の日本と,インターネット先進国で車社会の米国では状況が違うというわけだ。

 「米国では固定通信と同等の機能がモバイルに期待されている。(日本でいち早く普及したのはブラウザフォンだが)あるいは米国ではPDAから(第3世代携帯電話に)発展するのではないか」(馬場氏)

 確かに日本の携帯電話は,あくまで電話の形を保った“ブラウザフォン”として成功してきた。しかし米国で出される“未来の携帯電話”の例は,ほとんどが多きなディスプレイを備えたPDA型だ。VisorPhoneの例を出すまでもなく,MicrosoftのStingerにしても,電話というよりはPDAの形をしている。

NECが期待する3Gアプリケーションは位置情報

 第3世代携帯電話に期待するアプリケーションに関しては,馬場氏は「ロケーションサービス(位置情報サービス)やエンターテインメント要素への要求が高い」と語る。

 実際にNECが考えているアプリケーションの1つとして,馬場氏はトラフィックナビゲーションなどの例を挙げた。これはJavaにより交通状態情報を表示し,設置荒れたカメラからMPEG-4で道路の様子をリアルタイム表示しようというもの。

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 また,馬場氏はBluetoothにも言及した。携帯電話の近距離接続方式には,Bluetoothのほかにも赤外線(IrDA)やUSB,無線ICカードなどが候補として挙がっているが,NECの描く未来図には随所にBluetoothが登場している。

[斎藤健二,ITmedia]

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